「Conflux Network(コンフラックス・ネットワーク/CFX)ってどんな仮想通貨なんだろう?」
「中国政府が強烈にプッシュしている仮想通貨プロジェクトらしいけど、将来性は?」
さっそく、詳しくみていきましょう。
Conflux Network(コンフラックス・ネットワーク)とは
Conflux Networkとは、高いスケーラビリティ、セキュリティ、非中央集権性のすべてを両立させることを目指した仮想通貨プロジェクト。2018年に開始されました。
コンピューター科学のノーベル賞とも言われる「チューリング賞」の受賞者で、清華大学の博士であるAndrew Yao氏の研究から始まりました。
画像のように、パートナーにも精華大学が記載されています。
Conflux Networkには優秀な人材を抱えており、Yao氏のほかには、マサチューセッツ工科大学(MIT)、カーネギーメロン大学、トロント大学といった名門大学の研究者や科学者が在籍しています。
Conflux Networkを運営する中国企業「Conflux」は、取引所Huobi、セコイア・チャイナから約38億円の出資を受けることに成功したほか、中国上海市政府からも出資を受けています。
Conflux Networkは「イーサリアムのトリレンマ」を解決する
Conflux Networkが目指しているのは、「イーサリアムのトリレンマ」を解決することです。
「トリレンマ」とは「ジレンマ」に似た言葉で、3つの要素のいずれかを優先すると、いずれかを犠牲にしてしまうことを指します。
Conflux Networkは、イーサリアムのトリレンマとして「スケーラビリティ、セキュリティ、分散化(非中央集権化)」の3つを挙げています。
事実、スケーラビリティ(処理能力)を高めると中央集権的になってしまい、非中央集権性を重視すると取引手数料が高騰してしまう。Conflux Networkが指摘するトリレンマは、仮想通貨業界で広く認識されています。
Conflux Networkは、非中央集権的な仕組みを保ちながらスケーラビリティ問題を解決できることから、「次世代のブロックチェーン」とも呼ばれている有向非巡回グラフ(DAG)を採用。
Conflux Networkで「Tree-Graph」と呼ばれているこの仕組みを使うと、イーサリアムのトリレンマを軽減することができます。
Conflux Networkの将来性は?
それでは、Conflux Networkの将来性についてどう考えればいいでしょうか?
Conflux Networkは「6000TPS」の処理能力を誇る
Conflux Networkはイーサリアムよりもはるかに高いTPS(1秒あたりの処理件数)を誇っています。
公式サイトによると、Conflux NetworkのTPSは「3000〜6000」。
これは、ビットコインの7TPS、イーサリアムの30TPS、クレジットカードの3000TPSよりも高速です。
TPSが高いと処理能力のキャパに余裕ができるため、スケーラビリティ問題による取引手数料の高騰は起きにくくなります。
Conflux Networkでは、イーサリアムのように「1回のトランザクション(取引)で数千円の手数料」がかかることは考えにくいでしょう。
中国の上海市政府の「後ろ盾」を持つ
ただし、「スケーラビリティ問題を解決する仮想通貨」や「TPSの高い仮想通貨」は他にもあります。
そんな中でConflux Networkの強みとなっているのが、中国政府がバックに付いていることです。
Conflux Networkと中国政府の関係は、2019年12月に報じられました。
上海市政府は業務で利用するブロックチェーン上のアプリ(DApps)を開発するため、Conflux Networkに数百万ドル規模(具体的な数字は伏せられていますが、日本円で数億円規模)をサポート。
この資金で、Conflux Networkは研究所の設置など行いました。
これはConflux Networkに「国営企業」の性質があることを意味しており、事実、Conflux Networkのイベントには中国当局の姿が見られることもあります。
もちろん、Conflux Networkは中国政府のためだけにあるわけではなく、イーサリアムと同じくパブリックな(誰でも参加できる非中央集権的な)仮想通貨プロジェクトです。
パブリックなブロックチェーンを中国政府がプッシュすることはめずらしいため、Conflux Networkは他のプロジェクトと差別化できる稀な立ち位置だといえるでしょう。
中国当局による「仮想通貨への規制の動向」は読みにくいのが現状です。
しかしConflux Networkは当局の「お墨付き」を得ているので、(今後のどのような方向に転んでも)プロジェクトとトークンは、何らかの形で存続し続けるでしょう。
賛否両論あるかもしれませんが、利益を期待する投資家としては、中国政府のConflux Networkへの関与にはメリットもあるところです。
Conflux Networkの買い方
Conflux Networkは国内取引所では扱われていません。
海外取引所のバイナンスで買うことができます。