2016年はビットコインにとって激動の年でした。ビットコイン価格の上昇は3倍に留まりましたが世界中の取引高が著しく上昇。2017年もこの勢いを保てるかが争点です。
ここでは、2017年のビットコインを予想する上で欠かせない中国の動向を考察します。
ビットコインは長期的には有望
本題の前に、2020年、2030年といった長期的なスパンにおいて、ビットコインの動きをどのように予想すればいいでしょうか?
ビットコインの長期的な将来性については、有力視していいと思います。
というのは、ビットコインは依然として仮想通貨で時価総額トップ(2017年4月現在)ですし普及に支障をきたす大きな欠陥も発見されていません。
仮想通貨は、性質上、普及すればするほど利便性が高まるので仮想通貨の中でリードしているアドバンテージは大きいといえます。
この先も便利な送金(24時間、どこへでも格安で送金可能)やビットコイン払いに対応する店舗の増加などが普及を後押しすることが考えられます。
2016年の上昇の原動力は中国
2017年のビットコイン相場を予想する上で欠かせないのは、2016年の動向です。
ビットコイン価格は1年間で3倍の上昇をみせましたがこれは紛れもなく中国の強力な買いによるものです。
なぜ、中国で大規模なビットコイン買いが進んだのでしょうか?
それには、中国の人民元安が影響しています。中国では、自国の通貨への懐疑的な見方が強くなりつつあり「このまま人民元を持っていても下落する一方だ」ということで代替する資産としてビットコインが買われたのです。
これは人民元によるビットコイン取引高をみれば明らかです。ビットコインは国境なき通貨であるはずですが2016年に限っては中国相場といってもいいでしょう。
2017年のビットコインも中国の影響大
上述のように、昨年のビットコイン上昇相場は中国が大きく関わるものでしたが、現在も、非常に大量のビットコインを中国人が保有している状態は変わりがないため、2017年も中国の動向から目が離せません。
人民元が上昇することとなれば、ビットコインが売却する動きが強くなります。反面、人民元が下落すれば、危機感からさらにビットコインが買われるでしょう。
中国がビットコインを規制するかが争点
このように、中国人は人民元安から資産を守るためにビットコインを利用しているわけですが、中国当局はこれを良しとしているわけではありません。
実際、中国は資本流出に相当敏感になっておりこれまでもビットコインに対し規制をおこなってきました。
ただ、現状としてビットコイン取引そのものが規制されているわけではありません。
これは、ビットコインにとって大きな救いで実際に規制されれば相当な大打撃(値下がり)は間違いありません。
2013年2月、中国人民銀行はビットコインを使用した金融サービスを金融機関に対して禁止したことがあります。
この際ビットコイン価格は1240ドルから541ドルと半値以下に大暴落。中国のビットコインに対する影響力の強さがうかがい知れます。
現在、ビットコインの80%は中国人が保有しているとともいわれており2017年のビットコインの動向も中国を抜きにしては語れないようです。
世界に普及を進める2017年となるか
上記のように、中国の人民元の値動きと、中国がビットコインの規制を強化するかどうかがの2点が、2017年のビットコイン相場を予想する上で重要ポイントとなります。
ビットコインが今後さらなる発展を目指す上で一国の規制に影響されない通貨に成長することができるのか?が問われているといえるでしょう。
世界中に高い影響力を与えられる通貨としてその一歩を踏み出す布石を打つ年にできれば2016年以上の値上がりの可能性も十分あります。
もちろん現在もビットコイン価格の値動き要因は中国の動向だけはありません。アメリカのビットコインETFの認可など、複雑な要素が絡み合っています。
とはいえ短期的には中国の動向の影響が大きいでしょう。
ここでは2017年のビットコイン価格の予想について解説しました。ぜひ参考にしてみてください!