こんにちは、阿部です。
最近よく聞く「ビットコインドミナンス」について今回はお話させていただきたいと思います。
ビットコインドミナンスとは、市場におけるビットコインの支配力のこと。
つまり、多くの仮想通貨のなかでビットコインが時価総額の何%を占めているか?ということですね。
ビットコインドミナンスは2013年頃までほとんど100%でした。
しかし近年、その比率は低下してきており、現在は50%ほどに。
投資家として、ビットコインドミナンスという指標とどのように向き合えばよいのでしょうか?詳しく見ていきましょう!
ビットコインドミナンスとは?
ビットコインドミナンスとは、上述のとおりすべての仮想通貨市場のうちビットコインの時価総額が何%を占めているか?を表しています。
時価総額とは、価値の合計のことですね。
つまり、仮想通貨市場全体が50兆円の時価総額で、ビットコインの時価総額が25兆円なら、ビットコインドミナンスは50%ということになります。
時価総額は、市場価格(取引所で売買されている価格)と連動しますので、
ビットコインドミナンスが高くなるときは
- ビットコインが値上がりしている
- アルトコインが値下がりしている
という状況が発生していることになりますね。
ビットコインドミナンスの歴史
ビットコインドミナンスは、当然ではありますが時期によって変化しています。
それでは、これまで市場におけるビットコインの比率はどのように変化してきたのでしょうか?
下図を見てみましょう。
縦軸がドミナンスのパーセントで、横軸が時期(2013~2018年)となっています。
これを見てみると、最近に近づくにつれてビットコインドミナンスが低下してきていることが分かります。
ビットコインは2010年頃から取引されるようになりそのころは100%のビットコインドミナンスでした。
そして2014年の末にライトコインの時価総額が伸びてきてビットコインドミナンスが80%を割り込みます。
さらに、2016年3月にイーサリアムが成長してきて再びビットコインドミナンスが80%を下回ります。
2017年に入ってからはイーサリアムのさらなる成長率とその他多くのアルトコインが伸びてきたことでビットコインドミナンスは40%を下回るシーンも見られます。
そして2018年4月現在では、ビットコインは45%ほどの比率に落ち着いています。
ビットコインドミナンスが低くなった理由は?
ビットコインドミナンスは、ビットコインやアルトコインの売買によって変化します。
ビットコインが売られて、アルトコインが買われていると現在のようにビットコインドミナンスが低下するのですね。
つまり、現在のビットコインドミナンスの低下の理由は「ビットコインよりもアルトコインのほうが魅力的だ」と多くの投資家が判断しているということです。
もう一度、ビットコインドミナンスの図を見てみましょう(再掲)。
よく見てみると、ビットコインドミナンスを脅かしているのはイーサリアムの存在が大きいですよね。
また、ここ1年ほどでNEOも存在感を大きくしています。
そのほかにも、ビットコインのようなシンプルな仮想通貨(決済手段に特化したコイン)ではなく、プラットフォーム系などの何らかの付加価値のあるものが伸びてきていますね。
こうしたコインを投資家が高く評価してきていることによりビットコインドミナンスが低下しているのです。
ビットコインドミナンスはさらに低下するか?
今回は、ビットコインドミナンスとは何かについてご紹介するとともにその考え方についても解説してきました。
ビットコインドミナンスはさらに低下するのか?
適切なビットコインドミナンスとはどのくらいなのか?
について考えたとき、現状よりもさらに、ビットコインドミナンスが低下していく可能性はおおいにあると思います。
やはり純粋な「通貨のスペック」を比較してみるとそのほかのアルトコインがかなり優秀で現在のビットコインドミナンスはまだ高すぎるのかもしれません。
個人的な考えとして、もっともナンバーワンの地位に近いのはイーサリアム。
「実需」を伴いつつあるプラットフォーム系です。
とはいえ、変化の大きい仮想通貨業界。ビットコインドミナンスがどうなっていくのか今後の動向に注目していきましょう!