こんにちは、阿部です。
近年、ICO関連で「詐欺」などの被害を耳にしますが、ICOが健全な方向へ動いていくことを予感させるニュースもあります。
2018年1月30日、SBIホールディングスが来年度中の自社トークンICOの実施を発表しました。
SBIは健全な仮想通貨・ICOの運用に定評があり、業界のイメージアップのためにもぜひ頑張っていただきたい企業の1つです。
今回はこのニュースをきっかけとしつつ、ICO業界の進む方向について、個人的な見解を交えつつご紹介したいと思います。
SBIが新たにICO 来年度実施の見込み
SBIホールディングスは2018年1月30日に実施された決算説明会で、関連会社SBIクリプトカレンシーホールディングスを通じてICOを実施する旨を公表しました。
なお、実施は来年度(2019年)中の予定です。
SBIホールディングスは、住信SBIネット銀行、SBI生命保険、SBI損害保険、SBIカード、SBIネット証などで知られる、金融関連において絶大な存在感を持つ企業。
また、東証一部上場企業でもあります。
SBI社長北尾氏「模範的なICOを作っていく」
SBIクリプトカレンシーホールディングスがどのようなICOを実施するのかの詳細については、まだ明らかにされていません。
追加の情報を待つ必要があるでしょう。
個人的に今回のニュースに注目している理由は、ICOのイメージの悪さを改善してくれるのではないか、との期待があるからです。
お金のあり方を大きく変えていく健全なICOが多くある中、持つ縛りのない自由なシステムを逆手に取るような詐欺も横行しています。
国によってはこれらを問題視し、ICO自体を規制するケースもありますね。
そんな中、コインチェックの資金流出事件について厳しい指摘を投げかけるなど健全な仮想通貨のあり方を呼びかけるSBIが、ICOを実施します。
個人的には、少しでもICOのイメージがよくなる流れが生まれることを期待したいと思っています。
ICOの健全化は少しずつ前進している
ICO関連の詐欺を減らし、投資家が安全にICOへ参加できるような仕組みは実は少しずつ整いつつあります。
規制しすぎると面白いICOが出なくなってしまい、野放しだと危険だということで、難しいかじ取りが迫られるこの分野。
そんな中、モーニングスターでは仮想通貨やICOの格付け事業を開始。
投資家はモーニングスターのいわば「お墨付き」を確認してから、ICOに参加することができるわけですね。
そういった、投資家が投資しやすくなるサービスも整ってきています。
SBIはすでに2種類のトークンを公表
「模範的なICOを作っていく」との社長の言葉どおり、仮想通貨業界の健全化促進に一役買うことを期待されるSBI。
実は同社、すでに上述の発表とは別に2種類のトークンを発表しています。
いずれも、2018年にICOを実施予定です。
- Service-backed token
- Asset-backed token
これら2つのICOが成功するかにより、1月30日に発表されたICOの結果も変わってくるかもしれませんね。
ICOは初心者には分かりにくい
ICOの最大の問題点は、とにかく「分かりにくい」ことに尽きるでしょう。
そのICOが投資に値するかどうかは、発行体が公表する「ホワイトペーパー」という資料を熟読して決めることになりますが、そのほとんどが英語で記載されています。
また、ICOの多くは最先端の思想や、未来のニーズに応えることを前提に開発されているため、英語が読めたとしてもその将来性を判断することは容易ではありません。
時代の進歩に合わせて初心者でもICOを理解できるようなサービスが発展してくる可能性は高いと思いますが、今はまだその状態にあるとはいえないでしょう。
今回は、SBIによる自社トークンのICO実施のニュースとともに、それに対する個人的な見解をご紹介しました。