こんにちは、阿部です。
時価総額約30位の規模を誇る「Verge」(XVG)が攻撃を受け、約2億円(3,500万XVG)が盗み出されました。
Vergeは4月にも攻撃を受け25万XVGを失っており、セキュリティを見直している中、再度被害を出してしまいました。
最近はセキュリティやハッキング関連が騒がしくなっていますね。
そもそもどういった攻撃だったのか?投資家が可能な対策はあるのか?などをご紹介します。
Vergeコインの状況は?
攻撃を受けたVergeの現状はどうなっているのでしょうか?相場の推移を振り返りながら、今後の展開も考えてみましょう。
Vergeの攻撃後の価格推移
Vergeの価格は下記のようになっています。
矢印が5月22日です。(Verge公式が攻撃を認めた日)
米ドル換算ではかなりの値下がりがありますが、ビットコイン換算では緩やかな下落を描いています。
これはビットコイン自体も最近では下落相場であるため、Vergeの下落が相殺され、それほど目立たないからです。(ビットコインの下落すらVerge攻撃の要因も大きいのですが・・・)
想像していたよりは、少ない下落幅で済んでいるという感覚はあります。
Vergeは攻撃を受ける前まで時価総額1000億円レベルでした。
その大きさからすると2億円程度の被害額は、それほど大きなものではないと市場が判断しているということでしょう。
2億円相当を「大きくない」というのは抵抗がありますが、現在の価格水準を保っていられるというところをみると比較的楽観視する見方もあるようです。
51%攻撃とは?
Vergeへの攻撃は「51%攻撃」と呼ばれるものです。
これはProof of Workを採用する仮想通貨にとって生存に関わるような攻撃です。
「なにそれ?」という方もいらっしゃると思いますので、簡単にご紹介します。
マイニングシェアの偏りが51%攻撃を可能にする
51%攻撃のリスクは、マイニング(マイナー)に偏りが生じた際に発生します。
※マイナーは、コインの取引履歴を計算するなどの役割があります。
通常、1つの通貨のマイニングは多くのマイナーにより分担されています。
Vergeのマイナーも世界中に点在しており、そういった状況が通貨にとっても健全です。
しかし1つの事業所が、51%以上のシェアを持ったとき、一部の機能を「乗っ取る」ことができてしまいます。
これが51%攻撃です。(正確には1つの事業所とは限らないこともあります)
ハッシュ合計が少ない通貨は攻撃を受けやすい
51%攻撃は、Proof of Workを採用するビットコインやモナコインにもその矛先が向けられる可能性があります。
では、Vergeコインに加え、これらの通貨においても同様のことが起きてしまうのでしょうか?
結論としては、可能性はゼロではありません。
ただし、過半数のシェアを獲得する必要がある51%攻撃は、時価総額の少ない通貨のほうが簡単にできる特徴があります。
つまり、Vergeのほうがビットコインよりもリスクが大きいのです。
投資家にできる2つの対策
最近では、Vergeだけではなくモナコインへの攻撃もありましたね。
仮想通貨への攻撃が目立つようになっています。
投資家にできる対策はあるのでしょうか?
結論として、下記の2点の対策が有効です。
なにがあってもいいように分散投資
「○○コインは絶対に上がる!!」と狙いを定め、集中投資で一攫千金を狙うのは「戦略としてはアリ」です。
ただし、そのお金を最悪のケースでは失ってしまうかもしれません。
その覚悟で投資するのではなければ、いくつかの仮想通貨へ分散投資しましょう。
そうすればお互いの損益が平均化されてリスクを下げられます。
そして、意外なことに仮想通貨市場全体が上昇すれば、分散投資でも十分な利益を得ることができます!
余剰資金での投資を徹底!
「余剰資金で投資する」というのも大切なことです。
仮想通貨は値動きが激しいので、理性を保つことが難しいですよね。
特に投資経験がない方の場合、焦って安値で売ってしまいます。
逆に、焦りさえしなければ、結果としてリターンがついてくる可能性が高くなるでしょう。
今回は、Vergeの51%攻撃とその対策についてご紹介しました。
仮想通貨投資を正しく実践して確実に資産運用していきましょう!