こんにちは、阿部悠人です。
今回は、テクニカル分析指標の「ボリンジャーバンド」について解説していきます。
ボリンジャーバンドとは?
ボリンジャーバンドは「オシレーター系」というジャンルに分類されるテクニカル指標です。
オシレーター系とは、カンタンに言うと「買われすぎ、売られすぎ」が分かるテクニカル指標の分類になります。
売買ポイントを探るためには、今の相場が買いと売りのどちらに傾いているのか?という情報が非常に重要になってきます。
ボリンジャーバンドはそういった相場の偏りを視覚的に捉えることができる、非常に役立つテクニカル指標なのです。
ボリンジャーバンドの仕組み
ボリンジャーバンド一本の移動平均線を中心に、上下に「+1σ、-1σ」という線を表示させたものです。
値動きの大半はこのバンドの中に納まるという理論に基づいており実際に「+1σ、-1σ」の中に納まる確率は68%と言われています。
ちなみにこのバンドの更に外側に「+2σ、-2σ」、「+3σ、-3σ」を表示させることもあり、「+2σ、-2σ」の中に納まる確率は95%、「+3σ、-3σ」の中に納まる確率は98%になります。
基本的な使い方
ボリンジャーバンドの一般的な使い方は、バンドの下にはみ出したタイミングで買い、バンドの上にはみ出したタイミングで売るといった方法です。
値動きには常に平均値に戻ろうとする力が働いています。
平均値とはすなわちボリンジャーバンドの中心にある移動平均線のことです。
伸びたゴムが縮まろうとするように、値動きの平均値である移動平均線から離れれば離れるほど、中心に戻ろうとする力が働くわけです。
なので、バンドから下にはみ出したタイミングで買いを入れれば、その後上昇を可能性が高いと言えるのです。
使用上の注意点
ボリンジャーバンドは売買ポイントや相場の過熱度合いを教えてくれる、非常に便利なテクニカル指標ですが、いくつか落とし穴もあります。
それは「トレンド相場には向かない」と言う点です。
相場には「レンジ相場」と「トレンド相場」の2種類があります。
レンジ相場とは、一定の価格幅の中で上昇と下落を繰り返す相場のこと。
対してトレンド相場とは、一方向に上昇または下落を繰り返す相場のことです。
ボリンジャーバンドは、レンジ相場では力を発揮することができますが、トレンド相場には向かないテクニカル指標なのです。
こちらの画像を見て頂くとローソク足がボリンジャーバンドに沿って下落をしているのが分かるかと思います。
このようにレンジ相場からトレンド相場に変わった瞬間ボリンジャーバンドが機能しなくなってしまうのです。
ちなみにローソク足がバンドに沿って反発しない現象を「バンドウォーク」と呼びます。
ボリンジャーバンドを使った売買で負ける原因のほとんどは、このバンドウォークに引っかかってしまった時です。
なのでバンドウォークが発生したときは、すぐに損切りなどの手を講じる必要があります。
勝率を上げるには?
ボリンジャーバンドを使った売買で勝率を上げるためには、このバンドウォークを回避しなければいけません。
つまりレンジ相場からトレンド相場に変わる前兆を掴む必要があるのです。
ですがご心配なく。
その前兆を掴む方法を一つご紹介します。
この画像を見るとバンドがギュッと収縮していますよね。
これを「スクイーズ」と呼びます。
これは相場が上昇するのか下落するのか迷っている時に現れる現象です。
方向性のない相場は、長引けば長引くほどエネルギーを溜め込むため、方向性が決まった瞬間にその方向に大きく動くという性質があります。
つまりスクイーズが見られたときは、近々上か下に大きく動く可能性が高いと言う事です。
これはボリンジャーバンドが機能しないトレンド相場変わる前触れなので、一旦売買を中止して様子を見るのが賢明です。
スクイーズを覚えておけばバンドウォークでエントリーしてしまう可能性を抑えることができるので覚えておいてください。
表示のさせ方
BINANCEの場合はチャートの上にある「indicators」をクリックした後に「BOLL」をクリックすると表示されます。
このように「BOLL」であったり「Bollinger band」、「BB」と表記されていることが多いです。
ボリンジャーバンドはポピュラーなテクニカル指標なので、大抵の取引所では表示させることが可能です。
他の取引所でも同じような操作で表示できるかと思いますので、ぜひ試してみてください。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
ボリンジャーバンドを使えば買われすぎの価格帯で買ったり、売られすぎの価格帯で売ったりといったことが無くなるため、売買する際は非常に心強い味方になってくれるでしょう。
ぜひ今後の取引の参考にしてみてください。