今回は、こういった疑問に答えます。
基本的なことですが、投資において、「買う&売る」タイミングは成績を決定する2大要因。
それでは早速、どのように売るタイミングを考えればいいのか、について考えていきたいと思いますが、ポイントは、「ほかのトレーダーよりも早く売る!」
「他のトレーダーより早く売る」という基本
大前提として、利益を確定させるためには、仮想通貨を「買い」、必ず「売る」ことが必要です。
もちろん、ただ売ればよいのではなく、「最適なタイミング」で売る必要があります。
ちなみに、明確な売りのタイミングを設けない方法もあり、例えば「ドルコスト平均法」や「暴落時のまとめ買い」における超長期投資がそれにあたるでしょう。
しかし、そのような手法であっても、やはり「買う」以上は、いつかは必ず「売る」日が来ます。
つまり、買うタイミングと同様に、売るタイミングについても明確に考えておく必要があるのです。
ここで、「最適な売りのタイミング」の「本質」について考えてみたいと思いますが、そもそも「最適な売りのタイミング」とは何でしょうか?
基本的に、購入したコインを売らなければならないのは、それが、値下がりする可能性が高くなったときです。
それでは、その値下がりはなぜ起きてしまうのか、ということですが、コインの価格は、需要と供給によって決定します。
つまり、ほかの投資家たちが売りをぶつけてくるから、コインは値下がりします。
そして、ここに「最適な売りのタイミング」を考えるヒントが隠されているのです。
簡単に言えば、「他のトレーダーよりも早く売らなければならない」ということ。
売るべきタイミングの本質を再確認しよう
それでは、どのような時に、そのコインを売る必要があるでしょうか?
基本的な判断基準として、以下のようなものがあります。
- これから値下がりすると予想されるとき
- これ以上、値上がりしないと予想されるとき
しかし、価格を下落させる要因が「ほかのトレーダーの売り」にあることを考慮するならば、これでは不十分です。なぜなら、あまりにも情報が表面的すぎるからです。
つまり、ここで考えるべきは、
- どのような時に、世界中のトレーダーたちは売るのか?
- どのような時に、世界中のトレーダーたちはもう買わなくなるのか?
ということ。
売るタイミングは遅いより早いほうが良いという基本
ここで1つの疑問が生まれてきますが、それは、
「ほかのトレーダーはどうやってコインの割高・割安判断をしているのか?」という疑問。
ほかのトレーダーがいつ売ろうとしているかを知るためには、どのように投資判断をしているかについて知る必要があります。
しかし、この投資判断が暗号通貨の場合、きわめて曖昧なのです。
たとえば、株式投資の場合であれば、その株が高いか安いかは「その株を持っていると、1年間にどれだけの配当金がもらえるのか?」という価値に対し、「株価」が釣り合っているかを確認することになります。
たとえば、「1年間に○○円の配当金がもらえるなら、株価○○円までは『買い』だろう」のように。
しかし、仮想通貨には配当金がありません。
したがって、”絶対的な”基準はトップトレーダーですら存在しないのです。
ここに仮想通貨投資の大きな特徴があります。
つまり、「みんなはまだ買ってくれるかな?」「そろそろ売るのかな?」という部分を、トレーダー同士がお互いに気にするという、心理戦に近い形なのです。
言い換えれば、ほかのトレーダーも、数学的な分析や難しい数式により分析しているわけではないということです。
ほかのトレーダーはどの価格帯でエントリーしているのか?
この心理戦を制するための1つのポイントは、「ほかのトレーダーがどの価格帯でエントリーしているか」を知ることです。
チャートの下部には「出来高」が表示されていますが、もし出来高が大きくなっている部分があるならば、多くのトレーダーはその価格帯で買っていることになります。
そして、次のように考えてほしいのです。
「もし自分がそこで買っていたら、いつ売りたいと感じるか?」と。
もし現在、買ったポイントよりも値上がりしていれば、そろそろ売りたくなってくるはず。
逆に値下がりしていたら、売りにくい状態でしょう。
たとえば、もし買ったポイントよりも値下がりしていたら、「買った価格までは最低でも復活して欲しい!」という心理になるはず。
そのように仮定すると、過去に出来高が増えた(買った人が多い)ポイントが抵抗になり、そこで多くの売りが入ることも考えられます。
このように、ほかのトレーダーになりきって考えることで、「ほかのトレーダーよりも早く売る」ことができ、結果として、利益の獲得につながることが多いです。
イベントが来たら欲張らずに売る、薄利多売の意識
転売や物販の世界に「薄利多売」という言葉がありますが、これは、
商品を仕入れたら、少しの利益でなるべく多く売り、それを繰り返すことをいいます。
「うちは薄利多売だから・・・」などと謙遜する意味で使われることが多い言葉ですが、薄利多売にはメリットもあります。
それは、回転が早いため売り上げが安定することです。
商品価格を上げると、1つの商品が売れたときの利益は上がりますが、その分売れにくくなるので回転率は下がります。
しかも、旬な商品は”賞味期限”が早く訪れるため、売り時を逃すと売れなくなってきます。
そしてこの現象は、暗号通貨においても言えます。
暗号通貨には旬(イベント)が定期的に訪れ、そのときはいつもより高値がつきます。
しかし、「まだまだ高く売れるだろう」と高をくくっていると旬を逃し、売れなくなってしまうのです。
では、どうすればいいのか?
それは、薄利多売で利益を上げていくことです。
早いタイミングで売ってしまうと、「値上がりするなら、もう少し粘っておけばよかったな・・・」と後になって思うものですが、そのように考えないほうがよいでしょう。
未来のことは結局、だれにもわからないのです。
ですので、売るタイミングは遅すぎるよりも早すぎるほうがずっと良い、
ということを心得ておきましょう。
利益が出ているときの下げ相場は売り時
利益(含み益)が出ている状態でズルズルと価格が弱くなっている相場では、早めに売るのがよいでしょう。
これは、上述のとおり、「ほかのトレーダーが売るよりも早く売る」ことが大切となりますが、相場が弱くなっている状態では、ほかのトレーダーも売りはじめています。
ですので、「ほかのトレーダーよりもワンテンポ早く行動する」ということがポイントで、「上昇トレンドが継続している間に売る」くらいでも早すぎることはないのです。
ですので、「いつ売ればいいかわからない!」という方は、迷ったら早めに売ることを意識してほしいと思います。
中には、もったいないと感じる方があるかもしれませんが、ほかにもチャンスは多くありますので、売ってしまって問題ありません。
以上の話をまとめると、次のようになります。
基本方針:「ほかのトレーダーが売る前に売る」
- イベント(好材料)で値上がりしたら欲張らず売る
- 利益が出ている状態での下げ相場は売る
これからの売買で、ぜひ参考にしてみてください!