少額の予算で、大きな売買ができる「レバレッジ取引」とは?

仮想通貨用語解説

こんにちは、阿部悠人です。

今日は「投資資金が少ない」という悩みを解決する方法として、少ない元手で大きな取引ができる「レバレッジ取引」について解説します。大きな金額で取引し、その分大きな利益を出す。これは、資本が少ない方には不可能なことだと思っていませんか?実は、レバレッジ取引を利用すればそんな課題を解決できます。

レバレッジ取引とは

レバレッジ取引とは、少ない元手(たとえば5万円)で大きな取引(たとえば20万円)をすることをいいます。5万円の投資金額でコインが2倍に値上がりした場合、「5万円→10万円」にしかなりません。

しかし、レバレッジを利用して20万円の取引をすれば「20万円→40万円」となり、利益額が大きく違ってくるのです。そのレバレッジ取引には「倍率」があります。倍率とは、元手に対してどれだけの取引をするのかを示す数字です。

上記の例である「5万円の元手→20万円の取引」の場合、4倍の金額で取引しているためレバレッジは「4倍」です。もし5万円の元手→30万円の場合なら、レバレッジ倍率は「6倍」ですね。

もちろん元手は5万円である必要はなく、用意できる予算の範囲で始めることができます。「○倍」といった数字で示されるレバレッジ倍率ですが、取引所によって設定できる倍率は異なります。

たとえば、ビットフライヤーの場合、レバレッジは最大で15倍まで。コインエクスチェンジ(QUOINEX)の場合は最大で25倍です。一方、コインチェックのように最大5倍といった控えめな取引所や、そもそもレバレッジ取引不可の取引所もあります。

なぜ少ない元手で大きな取引が可能なのか?レバレッジ取引は有名な手法なのでご存知の方も多いと思いますが、知らなかった方からすると「こんな便利な仕組みがあるのか!」と驚かれるのではないでしょうか?

実は、レバレッジ取引は「元手を証拠金として取引所に預け、 取引所からお金を借りて取引している」のです。それが、レバレッジ取引のカラクリです。一見便利なシステムのレバレッジ取引ですが、「お金を借りている」と考えると怖い面もあるように感じます。実際、どのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか?

レバレッジ取引で購入したコインが「2倍」に値上がりした例

最初にメリットから見ていきましょう。これは、レバレッジ取引がもっとも生きる局面です。わかりやすくするため、レバレッジ25倍の例を見てみましょう。10万円の元手の場合、レバレッジなしだと10万円の取引しか行なえません。一方、レバレッジ25倍の場合、10万円の元手にもかかわらず250万円分の取引を行うことができます。

そして、それぞれの条件において購入したコインが2倍に値上がりすると、レバレッジなしの場合「10万円→20万円」となり、10万円の利益です。対してレバレッジ25倍の場合、「250万円→500万円」となり、250万円の利益にまでなるのです。レバレッジ取引は、うまく「ハマる」と非常に爆発的な資金の増え方をすることがわかります。

レバレッジ取引で購入したコインが「半値」になる例

レバレッジ取引でコインを購入した場合、値下がりするとデメリットが表面化します。というのも、大きな金額で取引しているので、値下がりした場合の損失も大きくなるからです。

たとえば、上記と同じ条件で、購入したコインが半値になった場合を考えてみましょう。レバレッジなしの場合、投資額は10万円なので「10万円→5万円」となり損失額は5万円。一方、レバレッジ25倍の場合「250万円→125万円」となり損失額は125万円!用意した証拠金10万円の没収はもちろん、100万円以上が「追証」として請求されることになります。

ただし、理論上は上記のようになりますが、実際のところ証拠金を上回る損失となりそうな場合「強制的に反対売買」(上記の例では売却)されます。これにより、おおよそ10万円、またはそれ以下の損失が確定するでしょう。(まれにうまく売却されず、それ以上に損失が拡大することもあります)

このように、レバレッジを利用した取引は「諸刃の剣」です。上記のレバレッジ25倍は、国内において最大級のレバレッジなので極端な例とはいえ、倍率を低く設定してもハイリスク・ハイリターンになることは変わりありません。

まとめ

ここでは、少額の元手で大きな取引ができる「レバレッジ取引」について解説しました。少額の予算で大きな利益を狙う場合、非常に有力な手段なので覚えておくとよいでしょう。