こんにちは、阿部です。
世界中に1000種類以上存在する暗号通貨。
多くの場合、それぞれ特有のメリット・デメリットがあります。
そしてそれらはバージョンアップにより改良が加えられ、
よりよいものへと進化していくことになります。
時価総額第2位を誇るイーサリアムにも
スケーラビリティ問題というデメリットがありましたが、
それを克服する「Plasma Cash(プラズマ・キャッシュ)」
という解決策が先日発表され、話題となっています。
まさにイーサリアムがよりよいものへ進化していくのでは?
と感じさせられる発表に注目が集まっているのですね。
今回は、そんなPlasma Cashとはどのようなものか、
そもそもスケーラビリティ問題とは何なのかについて、
などについて分かりやすくご紹介します。
イーサリアムのスケーラビリティ問題とは
暗号通貨のなかでビットコインに次ぐ規模を誇るイーサリアム。
一見すると大成功しているようにみえますが、
まったく問題点や課題がないわけではありません。
たとえばイーサリアムは、「スケーラビリティ問題」に直面しています。
トランザクション(取引)が多くなってくると、
ブロックチェーンに書き込むスピードが追いつかず取引が「詰まる」状態に。
ビットコインやモナコインもスケーラビリティ問題に直面し、
最終的にはブロック容量を大きくするSegWit(セグウィット)を導入しました。
イーサリアムも多くの人々に利用されるようになったため、
同じ問題に直面しているのですね。
スケーラビリティ問題は、放置すると値下がりに繋がるとされています。
しかし個人的には、長期的にはそのような心配は無用だと考えています。
なぜなら、前述の「Plasma Cash」などの解決策が登場してきているからですね。
Plasmaとは?
Plasma Cashを解説するのが当記事の目的ですが、
まずは「Plasma」に触れておきましょう。
Plasmaは2017年8月、イーサリアム創設者たちによって発表されました。
Plasmaをイーサリアムに導入することで、
トランザクションの処理能力を大幅に向上させることができます。
もともと取引が「詰まりやすい」イーサリアムでしたが、
Plasmaによってスケーラビリティ問題の解決に向けて大きく前進しました。
Plasma Cashとは?
上述のPlasmaの発表から約半年後となる2018年3月9日
同じく、イーサリアム創設者たちによって開発され、
Plasmaよりもさらに大幅な改善を目指した「Plasma Cash」が発表されました。
以前に発表されたPlasmaも、
スケーラビリティ問題について高く評価されましたが、
Plasma Cashはその上をゆく内容、つまり「進化版」といってよいでしょう。
Plasma Cashの代表的なメリットとして、
- トークンのトランザクション(取引)を簡単に追跡できる
- 取引所がハッキングされても、ユーザーはイーサリアムを盗まれない
という2点があげられます。特に後者の仕組みは画期的。
昨今、取引所に対する不安感が高まっていますが、その解消すら期待されます。
まとめると、Plasma Cashとはイーサリアムにおいて
- より高性能に
- より安全に
- スケーラビリティ問題も解決
といった変化を生み出すアイデアですね。
Plasma Cashの発表は値上がり要因?
Plasma Cashはイーサリアムの今後の値動きを予測するうえで、
どれほどの重要性があるのでしょうか?
結論として、
Plasma Cash発表というイーサリアムの材料のみを考えれば
値上がりすることはあっても値下がりすることはまずないでしょう。
(その他の要因での値下がりはあるかもしれません)
スケーラビリティ問題を解決するためにあるPlasma Cashは、
ビットコインやモナコインでいうところのSegWitに当たります。
SegWitが導入されると、これら2つのコインは急騰しました。
Plasma Cashにも同じことが期待できると考えるのが自然です。
今回は、イーサリアムのスケーラビリティ問題と、
それを解決するPlasma Cashについて解説してみました。
ただし上述のように、
Plasma Cashはまだテスト段階にも入っていません。
今後の動向にじっくりと注目していきたいところです!