こんにちは、阿部悠人です。
今日は暗号通貨投資の運用上のリスクと対策について話をしていきます。
レバレッジにより増大するリスク
暗号通貨に投資する際は、メジャーコイン(ビットコインやイーサリアムなど)かマイナーコインかを問わず、そのボラティリティ(価格変動)の大きさを理解しておくことが必要です。
暗号通貨は株式投資に例えると、もっとも値動きの激しい部類の小型株程度のボラティリティがあります。
さらに暗号通貨は「ストップ安」と呼ばれる1日の値幅の規制がないので、理論的には1日で半値にもそれ以下にもなり得るのです。
基本的には少額からレバレッジなしで
暗号通貨の投資を始めてしばらく立つと「大体この程度のボラティリティなんだな」という感覚が分かってきます。
それによって、これくらいなら投資してもOKという目安(感覚)を感じられるようになります。しかし、その感覚が危険なケースもあります。
もちろん、その感覚は大切にしていただきたいのですが、忘れてはいけないのが「ずっとそのボラティリティが維持されるわけではない」ということ。
何らかの値下がり要因が突如として現れ、すべてをさらっていく可能性もあります。そういった点を、ぜひ、頭の片すみに置いておきましょう。
暗号通貨はFXのようにレバレッジが利用できますが、慎重に検討する必要があります。
ただでさえボラティリティの高い暗号通貨です。レバレッジを利用する必然性は、利益目標にもよりますが「ほとんどない」のではないでしょうか。
ロング(買い)かショート(信用売り)かを問わず、レバレッジの導入はリスク大であるという認識を持ちましょう。
(とはいえ、必ずしもレバレッジがいけないわけではありませんが。)
マイナーコインの流動性リスクを知る
名前を初めて聞くようなマイナーコインの場合、流動性に乏しいケースがめずらしくありません。
むしろ、流動性が十分に確保されているコインの方が少ない状態です。(特に海外のマイナーコインのラインナップが多い取引所の場合は。)
流動性は、取引所での「取引量」に由来する「売買のしやすさ」を指します。取引が少なすぎる場合は、売ろうとしても売れない(買えない)といったリスクが生じます。
また、売れた(買えた)場合も不利な価格で約定することが多くなってしまいます。
それでは、マイナーコインへ投資する場合はどうすればよいのでしょうか?まず、流動性のリスクを確認するため「価格チャートが滑らかかどうか」を確認します。
時間軸を短くすると価格が飛んでいたりと、明らかに滑らかではないコインは注意が必要です。
スムーズな取引に必要な流動性は、希望の購入(売却)量にも影響します。流動性が低いコインであっても、取引したい量が少なければ問題ありません。
具体的には、そのコインの1日の取引高(流動性)は、取引したい金額の50倍を目安とするとよいでしょう。50倍以上であれば、さしあたって安心です。
(たとえばマイナーコインを1BTC分購入するなら、1日の取引高が50BTC以上あると安心です^^)
マイナーコインのほったらかし投資はリスク大
基本的に、投資をしている限り「どんな材料が出るかわからない」という前提があります。
実際、ビットコインなどメジャーなコインですら、ハードフォークの危機などに市場が揺れています。
したがって、マイナーコインなら、なおさら安心できません。少なくとも価格のチェックと、基本的なニュースサイトの確認は欠かさずに行なうことをオススメします。
暗号通貨業界は、変化が非常に激しい世界です。「ほったらかし」投資は1つの戦略ですが、長期投資が前提であっても、常に情報収集はしておきましょう。
ICOから上場しないリスク
ICO(プレセール)は、新しい暗号通貨の売り出しです。株式投資でいうところのIPO(新規公開株)に当たるものです。
暗号通貨全体の数が現在の10分の1程度の頃(アルトコインが少なかった頃)は、ICOの成功率も比較的高かったのですが、今となっては「オリジナリティ」と「ビジョン」のあるコインしか上場しなくなっています。
つまり、ICOに参加するということは、常に上場しないリスクとも隣合わせということです。
上場しなければ紙切れ同然の価値(厳密には紙切れにもならない)となり、投資金額がそっくりそのまま損失となります。
また上場した場合も、ICOのお金を支払ってから上場するまでの期間は資金が遊んでいるので、その間に上場済みコイン(イーサリアムなど)で得られる利益以上にICOが値上がりしなければ美味しくありません。
このようにいくつもの壁が存在するのがICOの現実。
(もちろん、有望なICOも数多くあります。もし参加するならこのようなリスクを理解した上で参加するようにしましょう!)