運用上のリスクと対策③〈割高リスク・HYPE投資のリスク・上場コインのリスク〉

仮想通貨用語解説

こんにちは、阿部悠人です。

繰り返しになりますが、リスクと常に隣合わせであるという認識を持つことはとても大切です。ぜひ、このリスクを遠ざける運用を心がけていきましょう。

割高なコインを掴んでしまうリスク

暗号通貨にかかわらず、「投資」には割高なものを購入してしまうリスクがあります。

とはいうものの、そもそも「割高」や「割安」とは、どのようなことでしょうか?

勘違いしがちな認識に「価格が高いコインが割高」「価格が安いコインが割安」というものがあります。

もちろん、これはまったくの誤りです。他のコインと比較して高い(安い)ことや、そのコインの過去と比較して高い(安い)ことは、割高(割安)とは関係がありません。

そのコインの本来の価値に着目

それでは、どのような基準を持って「割高」「割安」と判断するのでしょうか?

そのためにはコインの「本来」の価値を見ていく必要があります。

したがって、割高なコインを掴まないために考えるべきことは、そのコインが過去の値動きと比較して高いかどうか?などではなく、本来付けられるべき価値(価格)と比較して高いかどうか?です。

裏を返せば、割高な天井に近いコインを掴まないためには、そのコインがどのようなコインなのか?について知る必要があるということ。

もちろん、ビットコインは〇〇円が適正価格だ!などと正解を探すことは困難です(専門家でもほとんど不可能です)が、本来価値が上がるような好材料がないにもかかわらず急激に価格が上がっている場合、「買いが買いを呼んでいる」だけであることが多いものです。

このような場合は、天井に近い可能性も高いですので、その市場への参入は慎重に検討する必要があるでしょう。

HYPE投資は利用前に徹底的に調べる

まず、初めに、HYPE投資と暗号通貨投資はまったく別のものです。ですので、HYPE投資のリスクをここで解説することは少し余談になるかもしれませんが、こちらはビットコイン建てで支払われることも多いため、勘違いしやすくなっていますので、念のため確認しておきたいと思います。

HYPE投資は詐欺も多い

HYPE投資を利用しなくても、通常の暗号通貨で大きな利益を狙うことは可能です。

しかし、アルトコインの買付余力などでビットコインを保有していると、それをHYPE投資に投入して有効活用したくなる方があるもしれません。

しかし実際のところ、HYPE投資はかなりハイリスクです。なぜなら、運営元がビットコインを持ち逃げする前提で投資を募っていることが多いからです。

もちろんすべてのHYPE投資が詐欺というわけではありませんが、信頼性が高いといわれていたHYPE投資の案件も次々と閉鎖されている事実もありますので、オススメできません。

信頼できるHYPE投資を判断できる方は、それを分散投資しつつタイミングを見計らって乗り換えていけば利益を出すことも不可能ではないでしょう。

ただ、それだけのことを長年続けていくのはかなりの目利きと「運」が必要になってきます。HYPE投資の実情はそのようなものだということを、ぜひ理解しておきましょう。

上場した後の値崩れに注意する

ICOへの投資は「上場しないリスク」が大きいことを解説しましたが、では、上場すれば安心なのかというとそうでもありません。

(また、上場したばかりのコインを購入すれば、その後値上がりするのではないか?と考えがちですが、これも同じ理由で慎重に検討する必要があります)

実際、上場した瞬間こそ注目されるものの、ほとんどのコインはその後ジリジリと弱くなる現状があります。

(暗号通貨の業界全体を見てみると、上場後も勢いを保てるコインのほうが少ないことがわかります。もちろん、ポテンシャルが備わっている本物の暗号通貨の場合は、上場後もグングン値上がりしていきますが。)

上場した瞬間の値上がりで売り抜けることができれば利益になりますが、上場した瞬間から値下がりするケースも多く、その場合は、利益すら得られないかもしれません。

それでは、上場して間もないコインに投資していく戦略はよくないのか?というと、そういうわけでもありません。

上場後、間もないコインへの投資は、すぐ売り抜けられる点においてICO(プレセール)への投資よりもフットワークが軽いので、

  1. オリジナリティがある(現存の焼き増しのようなコインではない)
  2. 普及していく現実的なビジョンがある

という条件を満たしたコインの中で「これは!」というものがあれば、検討すると良いと思います。

ただし、上場後間もないコインは、現存のコインのような実績が皆無。価値が確実なものではないため、どのような相場になるかは予想が難しいものです。

ですので、ストップロスオーダーを設定するなどの対策を忘れないようにしていくことが大切になります。