こんにちは、阿部です。
アルゼンチンの銀行Banco Masventas(BMV)は、ビットコインを利用して国際送金をできるようにする方針であることを発表しました。
銀行という社会的信用力が高い機関でのビットコイン採用は、今後のビットコインのあり方をも変化させるものです。
これをきっかけとして、さらにビットコインの普及が加速し仮想通貨市場全体にもポジティブな影響を与えることが考えられます。
今回は、アルゼンチンの銀行が国際送金にビットコインを採用したことについて、個人的な考察を交えながらご紹介したいと思います!
アルゼンチンの民間銀行、ビットコイン採用
上述の通り、アルゼンチンの民間銀行Banco Masventas(BMV)はビットコインを国際送金の手段として採用する方針です。
これはどのようなことを意味するのか。
銀行にはお金の融資、預金などのほか、海外への振込である「国際送金」という業務もあります。
海外へ行かれたことのある方や、海外へお金を送ったことがある方は、なじみがあるかもしませんね。
そんな国際送金のシステムに、ビットコインを利用しようというアイデアが検討されているのです。
銀行は、国際送金の際にはほとんどのケースで「SWIFT」というシステムを利用していますが、これをビットコインに置き換えてしまおう、ということです。
これにより、
- これまで3日程度を要していた海外送金がわずか24時間以内で完了する
- 手数料は送金額の3%程度となる
という改善が期待されています。
「銀行」と「ビットコイン」の関係性
このニュースをお伝えするうえで興味深いのは「銀行」と「ビットコイン」の関係性です。
銀行がビットコインを採用することで、今後の仮想通貨市場にどういった影響が考えられるでしょうか?
仮想通貨と銀行はライバル関係?
仮想通貨の1つであるビットコインと政府発行の法定通貨を取り扱う銀行とは、よく考えてみると対極的な存在です。
ビットコインなどの仮想通貨が普及すれば、銀行を介さなくても国際送金ができるようになります。
通貨の保管に関しても銀行で保管しなくても、ウォレットで保管できるようになります。
このため、仮想通貨が普及すると、銀行の役割が少なくなってしまい、その仕事を奪っていくことになります。
銀行はそれを阻止するため、持ち前の信用力で仮想通貨と勝負していくのではないか、というシナリオが考えらていました。
銀行は、仮想通貨に「併合」する?
しかし、最近では銀行がブロックチェーンや仮想通貨をうまく使っていこう、とする動向が見られるようになっています。
アルゼンチンの銀行Banco Masventas(BMV)は、50以上の国への国際送金にビットコインを利用可能にする方針です。
国際送金として利用されることを前提としているリップルの存在もありますよね。
仮想通貨が国際送金に活躍するシーンは、近い将来、頻繁に見られるようになると考えるのが自然でしょう。
それならば、いっそのことビットコインや仮想通貨を採用してしまおう、というのがアルゼンチンの銀行Banco Masventasの考えなのかもしれませんね。
国際送金手数料はビットコイン導入で3%に
ちなみに、アルゼンチンの同銀行は国際送金にビットコインを利用する方針ですが、その際にユーザーが支払う手数料は、送金金額の3%になるとしています。
これは、本来のビットコインの送金手数料よりも割高といえます。
仮想通貨になじみのない層からすれば、「安心料」のようなイメージで、特別に高い手数料だとは感じないのかもしれません。
しかし個人的には、直接的ビットコインを送金したいと思ってしまいますね。
とはいえ、今後、このような銀行に仮想通貨が受け入れられられていくケースや、そうしたサービスがユーザーに使われていくことはめずらしくなくなっていくでしょう。
そのスタートは、すでに始まっています。
投資家としても、先回りして対応していきたいところですね!