こんにちは、阿部です。
ニューヨークの取引所Geminiに匿名性コインZcashが上場することが話題になっていますね。
それを受けて、Zcashの価格も高騰。
Zcashを保有している方は、1.5倍近い値上がりとなっているのではないでしょうか?
Zcashは「匿名性コイン」であることから、マネーロンダリングに利用されることもあり、Geminiのような「ビットライセンス」を保有する取引所に上場することはないと言われていました。
しかしこのたび、あっさり上場。個人的には、Zcashだけではなく、匿名性コインの全体的な扱いにも関わってくる出来事だと感じています。どのようなことでしょうか?
ZcashがGeminiに上場!
2018年5月14日、ニューヨークの取引所GeminiにZcashが上場することが明らかとなりました。これを受けて、Zcashの相場も急騰。
やはり、取引所への上場は大きな材料なのだなとあらためて実感させられますね。
しかし今回は、ただの取引所上場ニュースではありません。
なぜなら、匿名性コインのZcashが、ビットライセンスを保有するGeminiに上場したからです。この問題については後述したいと思います。
通常の暗号通貨はそのやりとりが世界にオープンにされており、「どのウォレットから、どのウォレットに送金されたか」などを特定することができます。(もちろん、個人情報まではオープンになっていません)
しかしZcashでは、取引情報が匿名化されているため、マネーロンダリングやテロ資金への活用など、犯罪に使われやすいことが指摘されています。
取引所Geminiとは?
ニューヨークの取引所Geminiは、「ビットライセンス」を取得している取引所です。
ビットライセンスは、ニューヨークで暗号通貨の取引所を運営する「免許」のような役割を果たしています。
日本では、金融庁の「仮想通貨交換業者」への登録が「免許」の役割を果たしています。
ニューヨークでは同じように、ビットライセンスを取得しなければ、原則として取引所を運営することができません。
ただし日本の仮想通貨交換業者と異なるのは、その審査が非常に厳しいということ。
多くの取引所がビットライセンスを取得しようとしていますが、審査落ちの割合が高いのです。
Geminiは、そんなニューヨークで取引所運営を認められた、信頼性の高い取引所の1つ。
ですから、そうした取引所に匿名性コインのZcashが上場することは、驚きのニュースなのです。
Zcash上場で匿名性コインに追い風!
日本では、匿名性コインを取り扱っている取引所は「仮想通貨交換業者」の登録に不利となるケースがあります。
もちろんその理由は、匿名性コインが流通することにより、それらを利用した犯罪やマネーロンダリングなどが広がってしまう恐れがあるからです。
しかし、世界で指折りの強い規制といわれるニューヨークで、Zcashの上場が許された。
これは、上記の流れが変わってくる前触れなのかもしれません。
「匿名性コイン=規制リスク大」が変わる?
匿名性コインは以前まで、「アンダーグラウンド」な存在といわれることも多くありましたが、これからは匿名性というメリット(プライバシーの確保など)に視点を向け、堂々と売買がなされるようになるのかもしれません。
そうなれば、Zcashのみならず、MoneroやDASHなどの他の匿名性コインにとっても、値上がり要因となるでしょう。
今後、匿名性コインがどのように扱われるのか、すでに保有している方を含め、これから投資を検討している方にとっても研究の価値があるのかもしれませんね!