こんにちは、阿部です。
皆さんは「富裕層は、投資対象としての暗号通貨をどのように見ているのだろう?」と思ったことはないでしょうか。
暗号通貨が上昇していくためには、投資家の数、取引所口座数が増加していくことが重要です。
これはいうまでもありません。
しかしそれと同時に、1人の投資家がいくら分の暗号通貨を購入するのか?という単価も重要です。
人数は増えなくても、1人の購入額が増えればそれだけ買い圧力は増加します。
そのため、経済的な余力の大きい「富裕層」の動向は注目です。
フランスのコンサルティング会社によると各国の富裕層2600人中、なんと55.9%が「暗号通貨に関心がある」と回答したとのこと。
こうした富裕層の間で、正しく暗号通貨が理解され「暗号通貨は投資セクターの1つ」「投資するのが当たり前」という認識まで成長すれば価格の先行きも明るいものとなるでしょう。
今回は、富裕層の動向から今後の暗号通貨市場について考えてみましょう。
富裕層の55.9%が「暗号通貨に関心」
フランスのコンサルティング会社Capgeminiは、世界(ヨーロッパ、アメリカ、アジア)の富裕層2600人に対し、「暗号通貨投資に関心があるか」という調査を行いました。
その結果、55.9%の富裕層が「暗号通貨投資に関心がある」と考えていることがわかりました。
富裕層といえば、「大企業の株式へ投資」「ETFや投資信託で分散投資」「債券や外貨預金で堅実運用」といった比較的ローリスクの資産運用を好む印象がありますね。
しかし、実は暗号通貨投資にも関心があるということなのです。
富裕層の資産運用(株式や債券など)の投資金額は年々増加し、日本円換算で7700兆円を超えたとされます。
その一部が暗号通貨に流れるだけで、価格は大きく上昇します。
日本人の富裕層は「暗号通貨への関心が低い」との結果
日本は世界的に見ても暗号通貨投資が盛んな国です。
2018年では中国の規制もあり日本がトップの取引量を誇っています。
しかしながら日本の富裕層は、各国の富裕層のなかでも暗号通貨への関心が低い(データ内で最下位)ということが同調査でわかっています。
こうしたことが関係しているのか、別のデータでは日本の取引所は少額の入金(預け入れ)が多いという結果が示されています。
以下、取引所への入金額の分布です。
- 10万円未満 1,251,830口座 77.16%
- 10万円~50万円未満 230,374口座 14.20%
- 50万円~100万円未満 61,373口座 3.78%
- 100万円~500万円未満 64,867口座 4.00%
- 500万円~1,000万円未満 8,071口座 0.50%
- 1,000万円~1億円未満 5,560口座 0.34%
- 1億円以上 268口座 0.02%
(一般社団法人日本仮想通貨交換業協会)
つまり、100万円未満の入金が全体の95%を占めているということに。
世界的にはもちろんですが、日本おいて特に、大きな取引ができる富裕層が置き去りにされているという感じがありますね。
ここに、暗号通貨市場の伸びしろを見ることができます。
富裕層が投資できる環境が整いつつある!
富裕層にとって、株式や債券と並び、暗号通貨が主要な投資セクターになる日はやってくるのでしょうか?僕は、「やってくる」と考えています。
なぜなら、富裕層が暗号通貨投資を始める環境が整っておらず、現在、整備が急がれているところだからです。
上述のように、各国の富裕層2600人への調査で55.9%が「暗号通貨投資に関心がある」と回答しています。
下地が整いつつあるところに、機関投資家や富裕層向けファンドが充実してくることで、普及は加速することになるでしょう。
富裕層は暗号通貨市場への影響力大!
富裕層の多くは伝統的に銀行などに資産運用を任せて投資をおこなってきました。
現在はまだ、銀行が暗号通貨のファンドを顧客に紹介することはほとんどありません。
そのため、富裕層の多くは暗号通貨に投資するキッカケがないのです。
しかし最近では、暗号通貨ファンドがさまざまな機関で取り扱われてきています。
つまり、銀行などを通じて暗号通貨ファンドが紹介されることも多くなってくるはずです。
そうなれば、富裕層も暗号通貨へアプローチがしやすくなります。
富裕層の資金流入が増えていくことになるはずです。
今回は、暗号通貨における富裕層の動向についてご紹介しました。
このように富裕層は暗号通貨価格に与える影響も大きいため注目に値します。
「どこから暗号通貨市場へとお金がやってくるか?」という部分にも注目してみましょう。