こんにちは、阿部です。
最近の仮想通貨業界は、数年前と比較し大きく変化しています。
「下落相場に突入している」という意味ではありません。
個人投資家に対して、「機関投資家」による投資が活発化しているのです。
資本家に資産運用を託される投資のプロを「機関投資家」と言います。
彼ら「機関投資家」の資本が仮想通貨に流れてきている――。
これはいったい何を意味するのでしょうか?
今回は、機関投資家にまつわる興味深いポイントをいくつかご紹介します。
機関投資家は、非常に戦略的です。
僕たち個人投資家も、彼らから学ぶところがありますよ!
詳しくみていきましょう。
仮想通貨機関投資家の資金流入が56%にのぼる!
仮想通貨ファンド企業の1つに、「グレイスケール」という会社があります。
そんなグレイスケール社が、販売しているファンド(資産運用商品)についてのレポートを公表しています。
その内容が、とても興味深い内容です。
同社は、2018年1~6月のファンドへの流入額を計算しました。
その結果、なんと56%が機関投資家による購入でした。(合計2億4889万ドルを販売し、そのうちの56%が機関投資家に該当)
合計2億4889万ドル、日本円にして約280億円。
ちなみにこの金額は、グレイスケール社の流入額としては過去最高となったようです。
仮想通貨機関投資家の購入が「加速度的」に増加中
さらに今年1~6月にかけて、驚くべきもう1つの傾向があります。
下図をご覧ください。
同じく、グレイスケール社のファンドへの流入額です。
このように、たったの6ヶ月で右肩上がりに資金流入が増加しています。
図の左側(2018年1月)は、仮想通貨相場がピーク価格だったときです。
そして右側(2018年6月)にいくにつれて、仮想通貨市場は下落していきました。
これは主に、個人投資家が下落に耐えられず、仮想通貨を売却したことによるものです。
しかしながら、機関投資家の行動はまったく逆でした。
投資を控えるどころか、押し目買いを加速させ、安いところを拾っているのです。
このまま、この傾向が続けばどうなるでしょうか?
2018年後半も機関投資家は、加速度的に投資額を増加させるでしょう。
そうすると2017年後半のような上昇相場がやってくる可能性もあります。
もちろん、投資の相場には、いろいろな材料があります。
必ずしも相場が上昇すると断言することは誰にもできません。
しかし、機関投資家による買い圧力は強力です。
数ヶ月で、一気に高値まで持って行かれ、乗り遅れる可能性もあります。
そうなった場合でも、利益をしっかりと拾えるように準備しておく必要があるでしょう。
「個人投資家」と「機関投資家」の戦略の違い
どちらかというと、個人投資家よりも機関投資家の動向に注目すべきです。
機関投資家は「資金額が多い」ので、値動きへの影響力も大きいからです。
しかし、「テクニック」に注目した場合も、多くの場合は個人投資家よりも上手です。
では、具体的どこが個人投資家よりも上手なのか。
個人的な見解をいうと、個人投資家は「感情」で投資しているのに対し、機関投資家は「確率」で行動しているという点が異なります。
たとえば多くの個人投資家は、2018年からの下落相場に耐えきれず、安値で資産を手放してしまいました。
しかもそれは、相場を徹底的に分析した結果というより「感情」による判断といえます。
そして今、個人投資家が安値で手放すことによって、さらに下落が進んだ仮想通貨を「機関投資家」が拾い集めています。
この行動の違いが、個人投資家と機関投資家の最大の違いといえるでしょう。
結論としてはやはり投資は「感情」では勝てないということですね。
僕たち個人投資家も、徹底して感情を排除し「確率」で考える必要があります。
今回は、最新の動向として、資産流入の56%を機関投資家が占めるとするグレイスケール社のレポートをご紹介しました!