こんにちは、阿部です。
「仮想通貨の普及によって、銀行がいらなくなる」こんな言葉を聞いたことがないでしょうか?
銀行は顧客のお金を保管、または振り込むことなどが仕事。
しかし、仮想通貨が普及すればウォレットで保管ができ、送金もウォレット同士のやりとりで完結します。
この話は、あながち無視できるものではありません。
今回は、なぜ仮想通貨によって銀行が脅威にさらされることになるのかを詳しくご紹介します。
バンク・オブ・アメリカ「収益に影響」
アメリカの銀行「バンク・オブ・アメリカ」は2018年2月23日の報告書で、仮想通貨の存在が脅威であるとの見方を明らかにしました。
バンク・オブ・アメリカは同報告書で、仮想通貨の普及の加速により
- バンク・オブ・アメリカの収益が減少するかもしれない
- 顧客とバンク・オブ・アメリカがおこなう取引に影響するかもしれない
の2点について触れています。
このように、大手銀行であっても仮想通貨を警戒しているというのが現実なのです。
さらに、日本の3メガバンクではリストラ計画が進みつつあります。
仮想通貨の台頭などの時代の流れが原因です。
それぞれの人員削減は
- みずほフィナンシャル・グループ 2万人弱
- 三井住友フィナンシャル・グループ 5千人弱
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ 1万人弱
と非常に大規模なものが予定されています。
仮想通貨が脅威である理由①「手数料の安さ」
振込手数料、国際送金手数料などの「手数料収入」は、銀行収益の大きな柱の1つです。
ただし顧客にとっては、負担を強いられる「コスト」となります。
特に銀行を使った国際送金手数料は高額な傾向にあり、1回で数千円以上に上ることも。
ですが、仮想通貨なら国境を問わず無料もしくは格安の手数料で送金が可能。
当然、銀行にとっても脅威となります。
仮想通貨が脅威である理由②「送金スピードの早さ」
最近のビジネスシーンは、スピードが重視されるようになっています。
そういったなか、銀行を使った送金(振込)では土曜日・日曜日などの休日に送金することはできません。
もちろん、深夜の送金にも基本的に対応していません。
一方、仮想通貨なら24時間365日いつでも送金が可能。
通貨の種類によって送金スピードは異なってきますが、比較的遅いとされるビットコインですら約10分で完了、しかも世界のどこにでも送金できます。
やはり送金スピードでも、仮想通貨は銀行を上回っているといえます。
仮想通貨が脅威である理由③「便利さ」
顧客は利用するサービスを選ぶ際、最終的には「便利さ」を重視します。
近年、銀行は銀行でも、店舗を持たないネット銀行が力をつけています。
これもやはり、便利さが大きな要因。
ネット銀行には店舗がありませんが、ネット上から振込や残高照会ができ、結果として時間の節約になります。
同じ理由で、仮想通貨にも店舗がありませんがスマートフォン上で完結することから、便利さでいえば銀行の数段上です。
店舗がなくても違和感のない若い世代などは、銀行よりも仮想通貨を使っていくのではないでしょうか。
また銀行の利用には「倒産」や「預金封鎖」(引き出せなくなる)などのリスクがありますが、仮想通貨にはそのおそれはありません。
すべての面において銀行よりも仮想通貨が優れているわけではありませんが、これからの時代にマッチしている点で、仮想通貨に一定のアドバンテージがあるのも確かです。
銀行にとって仮想通貨は「脅威」となりうる!
ここまで、銀行にとって仮想通貨が脅威となり得る理由を3つご紹介しました。
もちろん銀行が完全になくなることはないでしょう。
たとえば三菱UFJフィナンシャル・グループは、仮想通貨「MUFGコイン」を開発することで、このような時代の流れに対応しようとしています。
とはいえ、これまでのように「銀行がなければ何もできない」といった状況ではなくなりつつあるのは確か。
銀行と仮想通貨の関係を調べていた方は、ぜひ参考にしてみてください!