こんにちは、阿部です。
2018年5月15日、ビットコインキャッシュ(BCH)にてハードフォークが実施されました。
ハードフォークで変更されたのは、スマートコントラクト(Smart Contract)の実装と、ブロックサイズの8MBから32MBへの拡大主にその2点です。
基本形を維持しようとするビットコイン(BTC)とくらべて、ビットコインキャッシュではさらなる独自路線が目立ちます。
ビットコインキャッシュの今回のハードフォークは賛否両論あり、投資家の間でも意見が分かれるところです。
最終的に、どう判断すればよいのでしょうか?
ビットコインキャッシュのハードフォークの概要
ビットコインキャッシュのハードフォークについて、おさらいしておきましょう。
上述のように、今回のハードフォークで変更されたのは主に以下の2点。
- スマートコントラクトの導入
- ブロックサイズの8MBから32MBへの拡大
ビットコインキャッシュはビットコインから分裂したコインです。
ビットコインはもともと、1MBのブロックサイズで稼働していました。
ブロックサイズは、全世界の取引の取引を記録する場所で、ブロックサイズが小さいと取引量が拡大した際、データを処理しきれずに遅延などが発生することが懸念されます。
そんなデメリットを克服するためビットコインから派生し、ブロックサイズを8MBへと拡大したのがビットコインキャッシュです。
で、今回のハードフォークでさらに32MBへとサイズを拡大しました。
そしてもう1つの変更点は、スマートコントラクトの実装。
イーサリアムでも採用されているスマートコントラクトをビットコインキャッシュにも採用します。
近年躍進をみせているイーサリアムの核となるスマートコントラクトを採用し、さらなる成長を目指す狙いとなっています。
これが今回のビットコインキャッシュのハードフォークの大筋となります。
ハードフォークのメリット
ビットコインキャッシュが今回行ったハードフォークで、何が変わるでしょうか?
具体的に、ビットコインキャッシュにとってのメリットとはどのような点になるのでしょうか?
まず、ブロックサイズが8MBから32MBへと拡張されたことで、キャパシティにかなりのゆとりができます。
これにより、スケーラビリティ問題のリスクがぐっと下がることになります。(※スケーラビリティ問題とは、データを処理しきれないことで手数料が高騰・取引が遅延するなどのデメリットが生じる問題)
また、スマートコントラクトの実装が行われたことで、ブロックチェーン上での(契約)が実現します。
ビットコインキャッシュのスマートコントラクトは現段階では基礎的な段階に過ぎないので、イーサリアムと同等レベルのものではありませんが、一定のメリットはあるといえます。
ハードフォークのデメリット
このようにみてみると、今回のハードフォークはメリットが多いアップデートように感じられるますよね。
ですが、、実際はデメリットがないわけでありません。
その1つは、ビットコインキャッシュが、さらに中央集権化してしまうのではないかという懸念です。
ビットコインキャッシュは今回のハードフォークでブロックサイズを8MBから32MBに拡大しましたが、そうすると性能の悪いPCなどはノード(ビットコインキャッシュのネットワーク)に参加できなくなります。
結果として、高性能PCを持つマイナーの役割が大きくなり、ビットコインキャッシュ・コミュニティの権力が一点に集中すると心配されるのです。
メリットだけではなく、デメリットもあるのが、今回のハードフォークです。
ハードフォークは正解だったのか?
ビットコインキャッシュのハードフォークは、メリットとデメリットどちらが大きいのでしょうか?
こればかりは、もう少し時間が経過しないとハッキリしませんが、ビットコインとの差別化をはかるという意味では効果的なのではないかと思います。
今後、市場が、新しいビットコインキャッシュをどう判断するのか、観察していく必要がありますね。