こんにちは、阿部です。
2018年5月現在、イーサリアムの「シャーディング」(分裂)が間近ではないかといわれています。
シャーディングが吉と出るか凶と出るかによって少なからずイーサリアムの未来も変わってくるでしょう。
そのためシャーディングについて「どのような意味なのだろう?」「何が変わるのだろう」と気になって調べている方も多いと思います。
しかし初心者にとってシャーディングは難しいものです。
そこで当記事では、なるべくわかりやすく解説したいと思います。
シャーディングが必要となる背景事情も踏まえて、その全体像をサクッと理解しましょう!
ETHのシャーディングとは?
イーサリアムは、仮想通貨市場でビットコインに次ぐ第2位の時価総額を誇る仮想通貨です。
時価総額とは価値の合計のことで、簡単に言えば、「世界で2番目に大きい仮想通貨」であるということです。
しかしそんなイーサリアムにも弱点はあります。
今後さらに成長していくためにもっとも大きな壁になると言われているのが「スケーラビリティ問題」と言われるものです。
このスケーラビリティ問題を克服しないことにはイーサリアムの繁栄はないといえます。
このためイーサリアムのコミュニティーは、「いかにスケーラビリティ問題を解決するか」その方法を模索しています。
そして、その最有力候補だと言われているのが「シャーディング」(分裂)なのです。
現在、現金を使わない決済方法としてクレジットカード払いがありますが、イーサリアムは将来的にクレジットカード人口を上回る人々に利用してもらうことを目標としています。
しかし、そのためのキャパシティ(処理できる量)が全く足りていません。
イーサリアムは、「スケーラビリティ問題」をしっかりと解決しておく必要があるのです。
要するに・・・
上記で何度も登場した「スケーラビリティ問題」とは一体何なのでしょうか。
スケーラビリティ問題とは、「仮想通貨が取引量の増大に耐えられなくなる」問題です。
仮想通貨のユーザー数や取引数が激増すると、仮想通貨の処理速度のキャパシティーを上回ってしまいます。(1個処理している間に、2個3個と処理すべきモノが溜まっていく状態)
その結果、
- トランザクション(取引)に遅延が生じてしまう
- トランザクションごとの送金手数料が高くなってしまう
などの現象が発生します。
つまり、これ以上なくシャーディングをシンプルに言えば、「シャーディングとは、トランザクション(取引)の遅延が遅くなることと、手数料が高くなることを防ぐもの」です。
基本的にはこれだけ、簡単ですね!
シャーディングは好材料?
それではイーサリアムは、シャーディングの導入で値上がりするのか、それとも失敗して値下がりしてしまうのでしょうか。
個人的には、シャーディングは「好材料」となると考えています。
すでに投資をされている上級者の方はご存知と思いますが、スケーラビリティ問題はビットコインにも発生しています。
ただしイーサリアムの場合はビットコインよりも、さらにスケーラビリティ問題が発生しやすいという特徴があります。
なぜなら、ビットコインはシステムそのものがシンプルで、「通貨(決済)」としての機能に特化しているからです。
一方、イーサリアムは「通貨」としての機能に加え、ブロックチェーン上でアプリケーションを動かす「分散型アプリーション」(DApps)という機能、さらに、スマートコントラクトという機能もあります。
これらが、システムにかかる負荷をビットコインよりも大きなものとし、トランザクションごとの送金手数料も高くなりがちにしているのです。
シャーディングでこれを解決すればイーサリアムがさらに多くの人々に使われやすいものとなるでしょう。
取引所Coinbase(コインベース)の創業者は、イーサリアムが数百万ユーザーによって利用されるためには、今の水準よりも100倍の改善が必要と述べています。
シャーディングこそがこのための唯一の選択肢ではありませんが、問題解決への道を開く手段の1つであることは確かです!