ビットコインの価格高騰を予測する指標として、ハッシュリボン(Hash Ribbons)が非常に有効です。
ハッシュリボンとは、ハッシュレートに利用する2種類の移動平均線を基に、将来のトレンドを予測する指標を指します。
ハッシュリボンの仕組みや指標の読み方などを理解しておくことで、将来的なビットコインのトレンドを把握しやすくなるでしょう。
この記事では、ビットコインのハッシュリボンについて、その仕組みや指標の読み方などを解説していきます。
- ビットコインのハッシュリボンとは?
- ハッシュリボンの指標を読み解く方法
- ハッシュリボンの買いサインが点灯した後の通貨価値上昇率
上記について知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
ビットコインのトレンドサイン「ハッシュリボン」とは?

ハッシュリボン(Hash Ribbons)とは、ビットコイン専用のトレンド指標のことです。
日足におけるビットコインの採掘ハッシュレートを参考に、買いサインを出してくれます。

上画像の通り、ハッシュリボンはサブチャートに表示されます。
ハッシュリボンの基となるハッシュレートとは、ビットコインをマイニングする際の速度を表し、数値(Hash/s)が高いほどマイニングを行うコンピュータの処理速度が速いということです。
また、ハッシュレートの値が上昇するとビットコインの価格も上向きやすくなります。
なぜなら、ハッシュレートが上昇することは1秒間に多くのデータを処理できることと等しいため、マイニング性能が向上し、より多くのマイナーが参加して価格も上昇しやすくなるからです。
また信頼性も向上するということも言え、それが価格に転嫁されるのです。
そして、ハッシュリボンでは、ハッシュレートの60日移動平均線と30日移動平均線の交差を基に、ゴールデンクロスの場合は買いシグナル、デッドクロスの際は価格下落に注意すべきサインとして読み取ります。
TradingView上で開発者Charles氏により無料公開されているため、「Hash Ribbons」のページへアクセスすると参照することができます。
ハッシュリボンのトレンドサインを見極める方法

それでは、具体的なハッシュリボンの見方をお伝えしていきましょう。

ゴールデンクロスで買いサインが点灯
採掘ハッシュレートにおいて、60日移動平均線を30日移動平均線が上向きに突き抜けた(ゴールデンクロス)場合、ハッシュリボンの買いサインが点灯します。
上画像でいえば、グラフに表示されている青い点が買いサインにあたります。
デッドクロスは価格の急落もあり得る
採掘ハッシュレートにおいて、60日移動平均線を30日移動平均線が下向きに突き抜けた(デッドクロス)場合、ビットコインの半減期などによって一部のマイナーが採算が取れなくなり、急激な価格下落の恐れがあります。
上画像でいえば、2つの移動平均線が交差した赤い範囲が該当します。
半減期によるマイナーの降伏から立ち直り期間
上画像で緑色の点が連続している箇所は、マイナーの降伏から立ち直り期間を表します。
マイナーの降伏とは、ビットコインの半減期を境に通貨供給量が減ると、同時にマイニング報酬も半減されてしまうため、採算が合わなくなったマイナーが市場から淘汰される現象です。
よって、この時期は一部マイナーが保有するBTCが大量に売却されやすいですが、売りが一巡することによって参加者が増え、立ち直り期間を経て徐々に価格が戻ります。
ハッシュリボンの精度は?過去の買いサインを検証

ハッシュリボンは、ビットコインが誕生した2010年8月まで遡って検証することもできますが、その約10年の間にわずか12回しか買いサインが現れていません。
ただし、買いサインが点灯した後、ビットコインは驚くような価格上昇を記録します。
以下は2019年以前のデータではあるものの、買いサイン点灯後に高い価格上昇率を見せていることが分かります。

- Buy Point:買いサインが点灯した日付(月-年)
- Max All Time Downdraw:最大下落率
- Max Gain To Peak:最大上昇率
- Peak Used:最大上昇率を記録した日付
同期間の平均下落率はわずかマイナス9%に対し、平均上昇率は5,000%を超えます。
また、平均して8,000%を超える買いサイン点灯時などは、1年以上の長期トレンドを形成して暴騰している点が特徴です。
よって、ビットコインの指標として、ハッシュリボンが有効に活用できることがわかります。