「Zilliqa(ジリカ/ZIL)ってどんな仮想通貨なんだろう?」
「スケーラビリティ問題を解決するプロジェクトらしいけど、将来性は高いの?」
とZilliqaについて気になっていませんか?
そこで今回は、以下の疑問点について徹底解説。
さっそく、詳しくみていきましょう。
Zilliqa (ジリカ)とは
Zilliqaとは、シンガポール国立大学の研究者によって2017年3月に発表された仮想通貨。
ビットコインやイーサリアムといった仮想通貨で課題となっているスケーラビリティ問題(取引混雑時の手数料高騰、取引の遅延)の解決を目的とするプロジェクトとなっています。
Zilliqaでは、仮想通貨としては異例の2448TPS(トランザクション/秒)の高速取引が可能。
世界中で膨大な決済を処理するクレジットカードの処理速度4000TPSにはわずかに劣るものの、
- Zilliqa:2448TPS
- ビットコイン:3〜6TPS
- イーサリアム:15TPS
のように、主要なコインの処理速度を圧倒しています。
以下、Zilliqaの特徴である「シャーディング」と「スマートコントラクト」について解説します。
シャーディング
Zilliqaでは、「シャーディング」と呼ばれる注目の技術を活用し、スケーラビリティ問題を解決しようとしています。
ここではその詳細は割愛しますが、簡単にいえばシャーディングとは取引を「並行処理」する仕組み。
ビットコインのブロックチェーンでは、単純に1つずつ処理しているため、Zilliqaのほうが高速となります。
スマートコントラクト
またZilliqaでは、この「並行処理」を使ってスマートコントラクトが取引できます。
スマートコントラクトとは仮想通貨の「契約機能」のことで、送金処理とともにさまざまな契約をコードで制御しながら実行できます。
ブロックチェーン上のアプリ(DApps)には欠かせない仕組みです。
Zilliqaではこれを高速化し、スケーラビリティ問題を回避することができます。
Zilliqaの将来性
それでは、Zilliqaの将来性についてどう考えればいいでしょうか?
堅実だが、オリジナリティに欠ける?
Zilliqaは、2017年末の仮想通貨バブル崩壊後、なんと30分の1程度まで下落するなど価格が低迷しました。
その理由のひとつとして、「スケーラビリティ問題の解決」というありがちなコンセプトが、オリジナリティに欠けていることがあります。
2021年現在、イーサリアムは「イーサリアム2.0」という大規模アップデートにおいて、Zilliqaのようなプロジェクトに頼ることなく、スケーラビリティを保とうと開発が進められています。
「シャーディング」技術そのものも、イーサリアム自体に実装できるようにしようという動きもあります。
つまり、Zilliqaの必要性が問われているんですね。
2018年当時、Zilliqaはもっとも注目されるプロジェクトのひとつでした。
当時はまだ「スケーラビリティ問題を解決する」といったコンセプトだけでも、十分なオリジナリティを発揮できた時代だったのです。
今後の争点は「シャーディング」分野で定着できるか
イーサリアムのスマートコントラクトは「Solidity」というプログラミング言語で記述する必要があります。
これが非常に難解で、数少ない技術者しか開発できません。
そこでZilliqaは、もっと簡単に扱える独自のプログラミング言語「Scilla(シラ)」を開発し、スマートコントラクトを書けるようにしました。
Scillaという言語が業界で定着し、「Solidityよりもいいぞ」ということになれば、シャーディングを使ってスマートコントラクトを書けるプラットフォームとしてZilliqaが定着できるかもしれません。
独自言語が普及してしまえば、そこに参入障壁が生まれます。これがZilliqaの勝ちパターンでしょう。
ただし現状は逆に、ScillaがZilliqa普及のハードルになっています。
ZilliqaでDApps(分散型アプリケーション)を開発するためには、「まったく知らないプログラミング言語をゼロから勉強する必要がある」からです。
Zilliqaの最新情報
記事を執筆している2021年1月現在、Zilliqaは急騰中です。
2020年の第4四半期(4Q)だけで、7倍近く上昇していますね。
この背景には何があるのでしょうか?
前提として、2020年4月にZilliqaの最新バージョン「v.6.2」がリリースされ、各アップデートとともに「ステーキングのサポート」に重点が置かれました。
ステーキングにより、「Zilliqaを保有していると、利息収入が得られる」ようになったことで、底堅い値動きに突入しています。
次に、2020年6月に取引所「KuCoin」と「バイナンス」との提携が材料視されました。
同年10月には、ZilliqaベースのDEX(分散型取引所)である「Zilswap」もスタートしています。
付け加えると、最近、仮想通貨に有価証券(株式)の性質があると規制当局に指摘され、仮想通貨が暴落する「有価証券問題」が浮上しています。
しかしZilliqaは、バイナンスのアメリカ版の取引所「バイナンスUS」に上場済み。
バイナンスUSに上場するコインは、アメリカの規制をクリアできており、アメリカで「有価証券ではない」と判断されている可能性が高いですね。
このことも現時点では、Zilliqaの追い風になっています。
Zilliqaの買い方
Zilliqaは国内取引所には上場していません。
海外取引所のバイナンスで購入できますよ。