こんにちは、阿部です。
ビットコイン利用時にかかる取引手数料が過去12ヶ月で最安値となりました。(取引所の手数料ではなく、ビットコインそのものにかかる送金手数料です)
ビットコインはこれまで、送金手数料が高く、それがネックで実用性が低いといわれていましたが、いよいよ克服されてきた感じがありますね。
ただし、ビットコインの取引手数料が安くなることは、必ずしもメリットばかりともいえません。
なぜなら、世界全体のビットコイン利用(送金量)が少なくなっていることを意味するからです。(厳密には、必ずしもそうとはいえませんが…)
今回は、ビットコイン利用時にかかる取引手数料が、過去12ヶ月で最安値となったニュースを取り上げ、投資家から見たメリット・デメリットについて考えていきましょう。
ビットコイン手数料・過去12ヶ月で最安値へ
2018年3月現在、ビットコインの取引手数料は1ブロック当たり1satoshiという低い水準を記録しました。
1satoshiは、ビットコインにおける最小単位、つまりこれ以上分解できないほど細かな単位です。BTCで表すと、0.00000001BTCが1satoshiに相当します。
別の実験によると、10000ドル(約1万円)を送金した場合の手数料は0.01ドル(約100円)に過ぎなかったとされ、こちらも異例の低さ。
これまでであれば、ビットコインでの少額の送金は手数料が割高となり、少し損をしたような気持ちになるシーンもありました。(手数料が送金額を上回ってしまうことも)
しかし取引手数料が低い現在では、細かい金額の送金がやりやすい状況になってきているといえます。
なぜビットコインの手数料は安くなっている?
ビットコインの手数料が安くなることで、メリットこそあれデメリットを感じることはないかもしれません。
とはいえ、現在の取引手数料は、ピーク時の約40分の1。
これほどまでに送金手数料が安くなってくると、何か特別な理由があると思わざるを得ません。
実は、ビットコインの取引手数料が安くなっていることはその出来高(取引量)が少なくなっていることと関係しています。
簡単にいえば、取引量が増加するほど手数料が割高になり、逆に取引量が減少すると手数料が割安となる。
これが、ビットコインの基本的な仕組みです。
2017年12月のピーク時には、平均で55ドルの手数料がかかっていたビットコインは、2018年3月現在、平均で1.27ドルまで減少しています。
これはビットコインを利用する側としてはメリットですが、それだけ「ビットコインが使われなくなっている」証拠ともいえるのです。
盛り上がりに欠ける相場こそ、学ぼう!
ビットコインの取引手数料がピークだった2017年12月は、同時に出来高のピークであり、ビットコイン価格のピークでもありました。
一方、現在は相場もあまり元気がなく、出来高も減少しています。
出来高・取引手数料・相場価格の3つはそれぞれが密接な関係にあります。
ビットコインの取引手数料が安くなっている主な理由は、
「ビットコイン相場が下落する」
↓
「一定の投資家がビットコイン投資をやめる」
↓
「出来高が減少する」
↓
「取引手数料が安くなる」
というサイクルによるものと考えられます。
このような、投資家に見放されている相場こそ、実は仕込み時だったりするのは投資シーンで往々にしてみられるパターン。
今が投資をもっと知るチャンスといえるでしょう。
今回は、ビットコインの取引手数料が、過去12ヶ月で最安値を記録したことや、そのニュースに対する考え方についてご紹介しました。
全てのニュースは何らかの形で、仮想通貨市場(価格)に関係しているので、広い視野から考えていきたいところですね!