こんにちは、阿部です。
ベネズエラ政府による仮想通貨「ペトロ」発表が1年前ほどに話題となりましたが、このたび、ようやくペトロのICO「ホワイトペーパー」が公表されました。
仮想通貨といえば、特定の管理者が存在しないことも多いのが特徴ですが、ペトロはベネズエラ政府という後ろ盾が存在する通貨です。
「ベネズエラ政府は信用力が低いため、計画倒れするのではないか?」ともいわれていましたが、なんと50億ドル(5500億円)という桁違いの規模でのICOを実施する予定とのこと。
出来事の詳細について、詳しくみていきましょう。
独自通貨「ペトロ」のホワイトペーパーが公表!
ベネズエラ政府が主導する仮想通貨ペトロのICOホワイトペーパーが公表されました。
ホワイトペーパーとは、投資家に資産を提供してもらうにあたって必要な情報のPRおこなう紙(PDFファイル)のことです。
投資家は、ホワイトペーパーを熟読し、「本当に投資しても問題はないか?」「詐欺ではないか?」「将来的な値上がりの見込みはあるか?」などを判断しながら最終的な決断をおこないます。
大抵、ICOに参加するかどうかの最終判断は、この「ホワイトペーパー」によるため、とても重要な資料であるといえます。
ペトロは2017年12月、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領によってその計画が発表されました。
それから約1年、ようやくホワイトペーパー発表とプレセールまでこぎ着けたことになります。
ペトロはベネズエラ政府にとってまさに「勝負手」
ベネズエラ政府が仮想通貨のICOを計画した理由として挙げられるのが、同国の悪化した深刻な経済状況です。
財政状況の悪化などから、ベネズエラの法定通貨「ポリバル」の価値が暴落する、いわゆるハイパーインフレ状態となっています。
ベネズエラ政府は、資金調達の手段として近年盛り上がりを見せているICOと、バブルともいえる仮想通貨の人気急上昇に着目し、「ICOでドルやビットコインを国にかき集めよう」と思い立ったわけです。
まさにベネズエラ政府にとって、深刻な経済状況を改善するための勝負手といえるでしょう。
「ペトロ」計画は上手くいくのか?
ベネズエラ政府によるペトロICOが成功するためには、ペトロそのものが魅力的な通貨であることが必要です。
まずペトロの特徴として挙げられるのが、「原油」「金」「ダイヤモンド」といった同国が保有する資産を「担保」にしているということです。
ICOホワイトペーパーでもこれらは強調されており、「だから安心です」と投資家に伝えたい狙いでしょう。
しかし、そもそもベネズエラ政府そのものに経済的な信頼性がないので、むしろこの「担保」がなければお金のない国に“投げ銭”するも同然です。
また、「担保」という約束が守られるとしても、裏付け資産の「原油」がペトロの価値を支えている面が大きいため、おそらく原油価格と連動するような値動きになるのではないかと思います。
このようなことを総合的に判断すると、仮想通貨の投資家にとって、ペトロはあまり魅力的な投資案件とはいえないでしょう。
今回は、仮想通貨ペトロとそのICOホワイトペーパーの発表について、個人的な見解をご紹介しました。
ベネズエラ政府は、自国が発行するペトロについて「多くの場所や用途で利用されることが予想され、少なくとも3100万人のベネズエラ国民が使用します。
これは現在の世界における仮想通貨の利用人口よりはるかに多い」とペトロの信頼性の高さを強調しているようです。
今後の展開に注目していきましょう。
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