世界初!?誕生のビットコイン&イーサリアム「ETN」とは?

仮想通貨用語解説

こんにちは、阿部です。

ビットコインETFがいつ承認されるかが話題となっている昨今ですが、先駆けてビットコイン「ETN」が誕生するかもしれません。

上場取引型金融商品を提供するトレーディングカンパニーとしてヨーロッパ最大となるFlow Traders NVが、ビットコインとイーサリアムのETNの提供に向け、準備していることが明らかとなりました。

「ETN」とか「ETF」とかよく分からない…という方にも分かりやすく解説しますので、ぜひご一読ください!

ビットコイン「ETN」が誕生へ!

上述のようにFlow Traders NVは、ビットコインとイーサリアムのETNの販売に向けて準備を進めています。

ビットコインのETFやETNはまだ世界に存在せず、これが初となる可能性もあります。(2018年7月現在)

Flow Traders NVのCETであるDennis Dijkstra氏は、下記のように発言しています。

「人々は仮想通貨を過小評価している。これはとても大きなプロジェクトで規制も間近だ。機関投資家は仮想通貨への興味を示しており、我々は多くのリクエストを受け取っている

Flow Traders NVが提供を目指すビットコインとイーサリアムのETNも、個人投資家・機関投資家を問わず購入できるとのことです。

ビットコインETNとは

上記に頻繁に登場するビットコインETNとはどのようなものなのでしょうか?ETN(上場投資証券)は、公的な規制に基づいて証券取引所で売買される証券です。

「上場」と名称にありますが、株式や投資信託と同じように、市場価格で(つまり板取引で)売買される銘柄です。

ETNを聞き慣れない方も多いかもしれませんが、日本の東京証券取引所にも上場していますし、アメリカでも普通に取引されています。

「ETN」という1つの銘柄があるわけではなく、あくまでジャンル名の1つ。

さまざまな性質の証券が「ETN」というくくりで上場していると考えましょう。

ビットコインETNが誕生すれば、ETNのパッケージを通して、ビットコインを購入できるようになるのですね。

ビットコインETFの期待感も高まる

ETNについて書くならば、「ETF」についても解説する必要があるでしょう。

ビットコインETFは、ETNと同様にこれからの承認が期待されている証券です。

ETFは上場投資信託といい、そのまま「上場している(市場価格で売買される)投資信託」という意味です。

ETNとETFの違い

ETNとETFはどのように異なるのでしょうか?まず前提条件として、基本的にETNとETFは「ほぼ同じ」と考えて問題ありません。

たとえばビットコインETNとビットコインETFを同額購入したら、ほとんど同じ値動きをしますし、投資家にとってあまり違いはありません。

ただし一点だけ違いがあるとしたら、投資家が「現物(ビットコイン)を実際に保有しているかどうか」です。

ビットコインETFを購入したら、そのETFを通じて投資家はビットコインを保有していることになります。

そのため販売会社が倒産しても、ETFさえ保有していれば、ビットコインに価値がある限り投資家はリスクがありません。

しかしビットコインETNの場合、投資家は現物を保有していません

現物はありませんが「ETN発行体が、ビットコインとの値動きの連動性を保証している」ことで価値を保っています。

そのためその価値を保証している発行体の信用がなくなると、投資家はリスクに晒されることになります。

たとえば暗号通貨であればUSDTという通貨は、Tether社の保証により価値を保っていますが、ETNも限られた企業や銀行などの信用の上に成り立っている証券と言えます。

そのため投資家は、ETNの発行体の信用性を見極める必要があります。

しかしETNは危険なものなのかというと、そのようなことはありません。

ETNは規制の下に発行されるものなので、一定の安全性が規制によって確保されています。

その点、安心感は大きいですよね。

ETNもETFと同様に大きな一歩

アメリカでは、アメリカ証券取引委員会(SEC)により、暗号通貨への規制の動きが強まっています。

これにより暗号通貨への資金流入が減少し、値下がりに繋がるのではないかと心配が広がっています。

そんな中、ビットコインとイーサリアムのETNが誕生するという上述のニュースは、「規制の下で」暗号通貨が発展していく道筋となります

今後、暗号通貨のETNやETFが次々に登場し、暗号通貨市場が盛り上がっていくことを期待しましょう!