「お金を借りたい」と思ったとき、まず選択肢に挙がるのが「銀行」の利用。
しかし、銀行を使わず、仮想通貨の力を使ってお金の貸し借りができるプラットフォームも出てきています。
そのひとつが、レンディング系の仮想通貨Aave(LEND)です。
この記事では「Aaveとはどのような仮想通貨なの?」と迷っている方に向けて、以下のテーマをわかりやすく解説します。
- 仮想通貨Aaveとは?
- Aaveの将来性は?
- Aaveの買い方
について情報収集している方は、最後までご覧ください。
仮想通貨Aave(LEND)とは?

仮想通貨のスマートコントラクト(契約機能)を使って「お金を貸し借り」できるプラットフォームを提供しています。
Aaveは過去、「ETHLend」の名称でICO(イニシャル・コイン・オファリング)を行い、約17億円を調達してスタートしたプロジェクトです。
その後、現在の名称Aaveに変更。
Aaveを使うと、ユーザーは中央集権的な貸金業者(銀行など)の代わりに、分散プラットフォームであるAaveを使い、安定した金利で「お金を借りる」または、利息を得ながら「お金を貸す」ことができます(Aaveは変動金利だけではなく、少し高い金利を支払うことで固定金利も選択可能)。
こうしたサービスは仮想通貨界隈で「レンディング系」として知られています。
Aaveに対応している仮想通貨は非常に多様で、具体的にはステーブルコインとして「USDT(テザー)、USDC、TRUST、sUSD、DAI」またその他のアルトコインとして「ETH(イーサリアム)、LINK(リンク)BAT、KNC、LEND、REP、SNX、WBTC」などに対応しています。
蛇足ですが、Aaveに類似する仮想通貨プロジェクトとしてはコンパウンド(Compound)が挙げられるでしょう。
仮想通貨Aaveの将来性は?

「お金を借りたい」というニーズはいつの時代にもなくなりませんよね。
そのため、それが仮想通貨上のプラットフォーム上に置き換えられたとしても、一定の需要があることは想像に難くありません。
事実、レンディング系の仮想通貨は、2020年以降、ますます需要が高まると考えられています。
では「Aave」というプロジェクト単体での将来性はどうでしょうか。
結論、以下のような特徴から、Aaveは大きく飛躍する可能性があります。
Aaveは、「担保なし」で借入が可能
お金を借り入れる際には「担保」があると有利です。
これは現実世界でも同じですが、仮想通貨の世界ではよりその点が優位になります。
なぜなら仮想通貨プラットフォームでは「分散型」の仕組みを採用している性質上、貸金業者が行っているような「審査」(返済の意思を見極めたり、信用情報などをチェックしたり)が行えません。
これでは、本当に返済してもらえるか、貸し手からすると不安ですよね。
しかしAaveでは、分散型のレンディングプラットフォームでありながら、担保なしで借りることができてしまいます。
この特徴的な仕組みは、Aaveで「信用委任(Credit Delegation/CD)」と呼ばれています。
具体的に、以下の「Aさん」が担保なしでお金を借りたい場合のステップの一例をみてみましょう。
- Bさんがテザー(USDT)などの取り扱い通貨をAaveに預ける
- Bさんは、その与信枠をAさんに委任
- Aさんはイーサリアム(ETH)など借り入れ、Aaveから引き出す
Aさんは、担保を預けることなく、Aaveからお金を引き出すことができていることがわかります。
ただし、これらをよく観察すると、Bさんが代わりに担保を預けています。
なぜBさんがこのようなことをしているのかというと、Bさんは、信用委任を引き受けたAさんから「利息」を支払ってもらえる仕組みになっているからです。
これは、現実世界でいう「保証人」の制度に似ており、分散型の仮想通貨プラットフォームに採用したのがAaveの信用委任だといえますね。
Aaveの「貸し手」は信用リスクを負わない
担保なしでお金を貸しているAaveの「貸し手」は、信用リスクを負っているんじゃないの?とするどい方は思うかも知れません。
しかし実際には、元本が回収できないリスクや、利息が支払われないリスクはゼロ。
なぜなら、スマートコントラクト(契約機能)としてプラットフォームにあらかじめ返済などの約束がコードで記されているからです。
プログラムなので、約束は必ず守られます。
現実世界の「保証人」は報酬を得ることはない上、リスクだけを負うことになりますが、Aaveでは仮想通貨特有の性質を利用して、それぞれのインセンティブがうまく調整されているんですね。
Aaveは「銀行」と比較しても競争力ある利息を実現
貸金業界では貸し手には「信用リスク」を常に負っています。
これは貸出金利が高い原因のひとつになっている実情があります。
「100%は返済してもらえないから、返済してもらえる人から高く金利を取らなくては」ということですね。
しかしAaveはスマートコントラクトを活用し必ず返済されることや、分散型であるため人件費が削減できることで、金利の低さは「銀行」にも迫ります。
AaveのCEOのStani Kulechov氏も、
「銀行と比較して競争力のある利息(レート)を提供する」
とアピールしています。
Aaveが審査不要で借りられる点を考慮すると、利息の低さは特筆すべきメリットだといえます。
Aaveは金融行動監視機構(FCA)のライセンス保有
個人間でお金を借りられると聞くと、「未登録の貸金業者なの?」「ヤミ金みたいなものじゃん!」と思ってしまう方もいるかもしれません。
しかし現状そうしたとらえ方はされておらず、むしろAaveはイギリスの金融行動監視機構(FCA)から「電子マネー機関」の営業ライセンスを取得済み。
公的な規制当局から「イギリスで決済サービスを提供していいですよ」とお墨付きをもらっています。
このライセンスの取得には非常に苦労したようで、Aaveのイギリス法人Aave Limitedは、申請から2年を経て、2020年7月にようやくFCAライセンスを認可されています。
もちろん、将来的にはレンディングプラットフォームが規制される可能性はゼロではありませんが、仕組みとしての信頼性は一定レベルで担保されているといえます。
Aaveの買い方

Aave(LEND)は国内の仮想通貨取引所では購入できません。
世界最大の取引所バイナンスで取り扱いがあるため、簡単に購入できますよ。