「Tierion(ティエリオン/TNT) ってどんな仮想通貨なんだろう?」
「規制当局に目を付けられて上場廃止に追い込まれているみたいだけど、今後どうなるの?」
と疑問を感じていませんか?
そこで今回は、Tierionの以下のポイントについて解説。
さっそく、詳しくみていきましょう。
Tierion(ティエリオン)とは
Tierionは、あらゆるデータの正しさを証明、チェックすることを目的とした仮想通貨プロジェクト。
証券、保険、医療など、ありとあらゆる書類や記録をプラットフォーム上に書き込みます。
プラットフォームには「ブロックチェーン」を利用することにより、非中央集権的にデータを管理、追跡、監査でき、中央集権的なシステムに比べより安全に確実にデータ管理ができるようになります。
同時に、Tierionを使うことで、大量の書類やデータを、低コストで素早く安全に、記録・管理できるというメリットもあります。
ここからは、もう少しTierionについて詳しくみていきましょう。
主な特徴は、以下の通りです。
- ChainPoint技術を活用
- ノードを立てられる
ChainPoint(チェーンポイント)
ChainPointとは、ある情報が正しいかを「証明」するための独自技術です。
Tierionでは、情報(データ)をブロックチェーン上に記録し、その記録とつながった「証明」を作成することができます。
この「証明」は改ざん不可能な「ブロックチェーン」上の情報とつながっています。
つまり、「証明」を持つ人は、ある情報について「改ざんされていない事実」であることを第三者に示すことができます。
またこの「証明」は、繰り返されるほどチェーン自体の信頼度も高まり、Tierionへの信頼も上がります。
Node(ノード)を建て報酬がもらえる
TierionはNodeを建てることで、報酬をもらうことができます。
ノードとは簡単に言うと、仮想通貨の正常な稼働のために役立つネットワークの一部。
ノードが建てる条件は「TNTを5000枚、マイイーサウォレットに保持していること」です。
5000で1つ建てられるので、1万購入して2つに分けて2つ建てることも可能です。
Tierionの将来性と今後は?
それでは、Tierionの将来性についてどう考えればいいでしょうか?
大手企業との提携が強み
2017年1月にMicrosoft社(マイクロソフト)がTierion社と提携を発表しました。
Microsoft社は、Tierionのチェーンポイントサービスを用いることで「中央集権に依存せず誰でも身元を証明できる」性質に着目。
それを金融、医療、保険などの業界に提供していくとしています。
また、医療メーカーの大手企業フィリップとの提携にも成功したほか、イーサリアムを生み出したVITALICのファンドがTierionに投資しています。
今後については、Tierionが「情報の正しさ」を証明する技術としての信頼性を獲得し、どれだけ多くの企業と提携できるかがカギになります。
具体的には、以下の様なニーズを持つ企業がTierionの潜在的な顧客となり得るでしょう。
- 企業のビジネスプロセスの「改ざんできない履歴」保存を保存したい
- IoTデータの整合性をチェックしたい
- 「会計」における記録の整合性をチェックしたい
- 「資格情報」をブロックチェーンでチェックしたい
SECがTierionに対し、約26億円の罰金命令
一方で、Tierionにとって懸念となっているのが、米国証券取引委員会(SEC)からの「有価証券」認定。
Tierion社は過去にICOを実施していますが、これについて未登録有価証券(TNTトークン)を投資家に販売したとして、約26億円の罰金の支払いを命じられました。
ICOでTNTを購入した投資家に対しても、Tierionは資金を返還する必要があります。
今後について、Tierionは(TNTトークンは事実上終了させ)2020年2月に立ち上げた新しいネットワーク「Chainpoint protocol」のほうに注力するとしています。
またそれに応じて、今後は「LSATトークン」という新しいトークンが使われるようですね。
Tierionは、あくまでSECへの対応について「問題ない」という姿勢を取っていますが、今後については、不確定要素が大きいプロジェクトと言わざるを得ないでしょう。
少なくとも、TNTトークンは上場廃止が相次いでおり、事実上の「終了」と考えるべきです。
Tierionの買い方
Tierion(TNT)は海外取引所のGate.ioで取り扱われており、売却することができます。
現時点では早めの売却を推奨します。