こんにちは、阿部です。
仮想通貨投資とはまた違う方法で利益を得ることができる「マイニング」。
電気代とコンピュータの計算能力を使って、仮想通貨を掘り起こし、手に入れた仮想通貨はそのまま自分のものにすることができます。
前提として、日本は電気代が高いため、マイニングには不利な環境です。
ビットコインなどの主要通貨をマイニングするためには、一部の新興国など電気代の安い地域でなければ利益を狙うのは厳しいです。
そういった事情から、マイニングにおいて大きなシェアを誇っているのが「中国」です。
2016~17年の上昇相場を作り上げてきた中国ですが、今も、マイニングという形で仮想通貨を支えています。
しかし、そんな中国で異変が起きています。
仮想通貨のマイニングがまさに政府の「規制」によって、続行不可能になるのでは?
との懸念が広がっているのです。
中国政府がビットコインとイーサリアムの違法なマイニングを禁止
中国政府がマイナー(マイニング業者)への規制を強めています。
- 政府に無許可で行う「水力発電」マイニングの禁止
- ライセンスを持たずにマイニングする業者の排除
具体的には、こうした動きが中国で広がっています。
「水力発電」マイニングから、ご説明しましょう。
中国では、水力発電によるマイニングがとても盛んです。
マイニングはコンピュータを動かすため、多額の電気代との戦いです。
中国は電気代の非常に安い国として有名ですが、(日本の10分の1以下のケースも)それでも正攻法でのマイニングでは、電気代が大きなネックとなります。
そこで中国の人々は、水力発電施設の横にマイニング施設を作り、電気を直接引っ張っていることが多いです。
とはいえ中国では、こうした方法は違法(電力会社を経由して電気を買う必要がある)なので、マイナーへの締め付けが強くなっています。
また、ライセンス(政府の許可)を持たないマイニングについても問題視されています。
中国では多くのマイナーがライセンスを持っていません。
しかしビットコインやイーサリアムは、そのような中国のマイナーに支えられているという現状があります。
そのため、「許可を持っていないから」という理由でマイニングが禁止されると、ビットコイン市場などへの懸念も考えられます。
中国の仮想通貨への影響力は大きい
中国のマイニングの動向は、なぜ重要なのでしょうか?
それは、中国はマイニングの比率(シェア)が非常に高い国であるからです。
2016年5月のBBCによる報道では、ビットコインのマイニングの70%が中国によるものだと明らかになりました。
たったの1国で、70%なのですね。
こうした中国でマイニングが規制されることは、決して小さなニュースではありません。
ビットコインマイニング禁止による価格への影響は?
これについては、基本的には「悪材料」と考えることが自然ですね。
ビットコインの上昇をジャマしてしまう要因の1つになるでしょう。
仮想通貨は多くの場合、「ハッシュパワー」が高いほど安定性やセキュリティが高くなります。
中国でマイニングが禁止されると、ハッシュパワー(マイニングのパワーの総量といったイメージ)が下がってしまうので、悪材料です。
ただし、好意的な見方をすることが、できないわけではありません。
上述で解説したように、中国はマイニングの約70%を占めていると見られます。
こうしたマイニングの集中が発生すると、中国の支配的な仮想通貨業界になってしまう可能性があります。
中国のマイナーが減少すれば、その分、世界中にマイニングが分散するため、中国から支配される危険性も低くなります。
こうした好材料もあるにはあるのですが、そもそも中国が進むべきベストな方向は、「政府が暗号通貨に好意的になること」です。
マイニングへの規制強化をみると、こうした中国の「ベストな方向性」には近づいているとは、なかなか判断できません。
そのため、やはり中国のマイニング規制強化だけを見ると、マイナス要因と見るのが自然です。
しかし、最近ではビットコインETFなどの期待もありますので、トータルで見ると十分に値上がりを目指していけます!
こうした材料を吸収しつつさらに上昇してくれることを期待しましょう。